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ナポレオン大いに語る
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ルポ・エッセイ
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I 出世街道

『ナポレオン大いに語る』
[編]フリードリヒ・ジーブルク [訳]金森誠也 [発行]PHP研究所


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1796/6
イタリア/リヴォルノ、ボローニャ
フィレンツェの使節ミオト・デ・メリト伯との対話 (メリト執筆)


   一七九六年六月、イタリア遠征軍司令官であったナポレオンは、北部イタリアの港町リヴォルノを占領した。トスカーナ大公は仏軍の占領政策の不当性を訴えるため、ナポレオンに使節(メリト伯)を派遣して説得を試みた。二週間後、使節とボローニャにおいて再び会談。



 トスカーナ大公から派遣されたフィレンツェの使節メリト伯は、財宝がすでにイギリスに持ち出された以上、資金獲得を狙ったフランス軍のリヴォルノ占領計画を無意味であると批判した。これについてナポレオンは次のように反論した。
「私は自分の意志どおり実行する。確かにフランス元老院の議員たちは、今のところリヴォルノの金銭の管理をどうするかにこだわっているようだ。彼らの金銭への関心が長くは続かないことを私は期待する。ところで私はリヴォルノ占領に関するあなたの覚書を熟読するつもりだが、これについてはボローニャで語り合おうと思う。二週間先のことだが、私は同地に着いたならあなたに使いを出すことにしよう」

 メリト伯はその後ナポレオンが副官たちに何事かを命令し、去ってゆく様子を眺めた。ナポレオンは、どう見ても部下に対し戦友らしい親しみや同じ共和国国民だという意識を持たず、まさにおのれが高位高官の地位にあるという、彼らとの格差を強調するような態度をとっていたと述べている。


 その後(二週間後)ボローニャで両者の会談が実現し、メリト伯は重ねて、リヴォルノを占領しても住民の反感を増すばかりでフランス軍の実益にはならないと強調した。特にフランス軍はこの港湾都市の占領よりもむしろ北部イタリアのオーストリア軍との戦闘に努めるべきだとも述べた。これに対しナポレオンは次のように答えた。

「もし私がもっと早くあなたの意見を聞いていたら、リヴォルノへの進撃命令を中止したかもしれない。しかし進撃は始まった。もはや遅過ぎる。元老院の連中は頭が狂ったのだろう。リヴォルノで宝の山を見つけ出せると思っているのだ。彼らはそれに夢中になっており、私としては手の施しようがない。しかし私はリヴォルノ市内で無秩序が発生しないように努めるであろう。この点についてあなたはトスカーナ大公を安心させることができよう。そうは言っても、大公はフランス軍が尊重され軍の要求が満たされるよう命令を下さなくてはなるまい。私はリヴォルノからフィレンツェに向かうであろう。私はこれらの問題について、明日、ローマ教皇と決着をつけるつもりだ。もしあなたがローマに赴く決心をしたのなら、私はしかるべき契約文をピストリアからあなたに送付させよう。私は二日後ピストリアに赴く。もしあなたがひまなら同地で再会できることを望んでいる。フィレンツェで再会しようではないか」

1797
イタリア、ミラノ/セルベロニ宮殿
詩人アルノーとの対話 (アルノー執筆)


   イタリア遠征時、ナポレオンが詩人のアルノーに自身の戦略について語る。



 ナポレオンに会った時、私はブルボン王朝の旧体制より革命新政府の方がましだが、独裁は気に入らないと述べた。ナポレオンはこれについては即答せず、もっぱら自分の軍隊の性格や仲間の将校、それに兵士の志気などについて次のように語った。
「わが軍の大多数は勝利を確信している。戦術の本領はいざ攻撃をしようという時、わが軍が常に圧倒的多数を保持していることだ。もしわが軍の兵力が敵軍の兵力に劣れば、わが軍は戦力を集中する余裕がない。
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