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怖くて眠れなくなる科学
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雑学
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Part5 科学者にまつわる怖い話

『怖くて眠れなくなる科学』
[著]竹内薫 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
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怖い科学者の系譜

原子力爆弾と水素爆弾


 科学者は、世間から「怖がられる」ことが多いのではないでしょうか。特に、物理学者は原爆と水爆を開発した人たちなので怖いイメージがあります。

 たとえば、アインシュタインが発見した「E=mc」という数式。これは、原子力爆弾 ―― 原爆の原理になります。同時に原子力発電のエネルギーを取り出す原理でもあり、さらには、星が輝いている原理でもあります。
「E=mc」という数式がなければ、物理学者は核分裂からエネルギーを取り出そうとは考えなかったでしょう。原理となる数式があってはじめて、エネルギーの取り出し方がわかるわけです。

 原爆のエネルギーの取り出し方について説明しましょう。核が分裂したときには、中性子がどんどんと増えていきます。核分裂により、まず中性子が二個出る。それぞれがウランにぶつかって、また核分裂が起きる。中性子が四個出ます。そうやって、核分裂のたびに、中性子の数が二、四、八、一六になり、要するに倍々ゲームで増えていくんですね。これが連鎖反応です。まさに連鎖的にエネルギーが増え、制御しなければ巨大な爆発が起きて、原爆になるわけです。

 もうひとつ、核融合というものがあります。これは核分裂の逆の方法でエネルギーを取り出す仕組みです。人類はいま、核融合炉を作ろうとしています。核融合炉では、小さい水素や重水素を融合する。小さい核が融合して大きい核になったときにも、エネルギーが出るんですね。太陽や星の内部では、まさに核融合反応が起きています。太陽の一番のエネルギー源は水素で、水素同士が融合することにより、もっと重い核になる。その際にエネルギーが出るのです。そして、水素を燃やし尽くすと今度はヘリウムを燃やしはじめます。だんだんと重い核を燃やしていくんですね。

 ヘリウムを燃やし始めた時点で「ヘリウムフラッシュ」という制御がきかない状態になり、星が爆発するときもあります。また、元素を融合させて少しずつエネルギーを使っていくケースもあり、その場合、最後は炭素なども燃やして鉄になります。鉄になると燃料としては使えません。鉄はエネルギーがもっとも低い安定した元素なので、それ以上は融合しないんです。

 宇宙で最初にできた星々(ファーストスター)も、燃料は水素だけしかありませんでした。それが、エネルギーを使い尽くして超新星爆発を起こしました。太陽の三〇倍以上の質量があるファーストスターが、燃料を使い切った。内側からもうエネルギーが出てこない星は、自分の重力で縮んで爆発するんですね。それが超新星爆発です。超新星爆発により、星の中の様々な元素が宇宙に飛び散り、それがまた集まって別の星ができる。そうすると、第二世代、第三世代の星は、重い元素も含むわけです。

 太陽はあと五十億年もすると、燃料を燃やし尽くすでしょう。つまり核融合が終わる。しかし、太陽は超新星爆発を起こす程質量が重くないので、どんどんと大きくなり、赤色巨星というものになります。

 そうすると、水星と金星などは飲み込まれますが、その過程で様々な物質が周囲に出ていって太陽は軽くなるので軌道が広がり、地球や火星は、焼き尽くされるエリアには入りません。ただ、地球の地上にいたら、灼熱地獄になるくらいの熱さにはなるでしょうね。

 さて、核融合の話に戻りましょう。
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