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人生がうまくいく「呼吸法」
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第4章 毎日がイキイキ楽しくなる呼吸法

『人生がうまくいく「呼吸法」』
[著]松本幸夫 [発行]PHP研究所


読了目安時間:39分
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 ―大きく強くため息をつけば力が湧いてくる


 心が疲れていると、「姿勢」と「呼吸」に表れます。怒ると顔が赤くなるとか、心配事で顔色が青くなるというように、心と体は密接につながっているのです。まさに、車の両輪のようなもので、どちらが欠けてもバランスが悪くなります。この場合、欠けるというのは、調子が崩れるということです。

 体調が悪くて、ウキウキして元気という人は、まずいないでしょう。反対に、悩みや心配事があって、体が弾むように快調、ということもありません。心と体(姿勢と呼吸)は、ともに良好な状態にあるのが理想といえます。

 ただ、いまの時代、残念ながら、心の面でダメージを負っている人が多いようです。うつ傾向の人が年々増えていますが、心が大きなダメージを負う前に、「ちょっと心が疲れた」くらいのレベルで元にもどしておきたいところです。

 私は20代の頃から自分の弱い心を嘆き、強度のあがり症で悩んでいました。そして、どうしたら心を強くできるかというテーマにずっと取り組んできました。ここでわかったのは、心の状態をいきなり変えることがいかに困難か、ということです。

 人前であがってどうしようもなくつらいとき、「プラス思考で明るく考えましょう」というのは、常人にはほとんど無理でしょう。人生をはかなんで、つらく、絶望のどん底にあるとき、物事のいい面を考えるというのは、かなり高いハードルです。

 私もそういう極限状態のときには、考えだけをパッと変えることはほとんどできませんでした。親族が亡くなった、失恋した、人からだまされて苦しい……そんなときに、心そのものはなかなか前向きに変わらないのです。

 ここで登場するのが、前にも述べた「心身一如」です。心と体は車の両輪のようなものであり、心だけは変えにくいとなると、結論はもう、1つしかありません。「変えやすいところから変えていく」です。泣いて苦しむくらい心がつらいときに、無理に心を変えようとしなくていいのです。

 でも、姿勢と呼吸の2つは、どんなに心がつらくても、すぐにその場で変えることができます。ここで、心がつらいときに行う呼吸法を紹介しましょう。名づけて「ため息呼吸法」です。

 イヤなとき、つらいとき、疲れたとき、思わずため息をつきますね。これは、呼吸でいえば、「息を長く吐く」ということです。半ば無意識に、私たちは呼吸法を行っているのです。

 ただ、つい口から漏れる「あーぁ」「あー」などという弱々しいため息では、ほんとうの呼吸法にはなりません。意識して行うのが、呼吸法の鉄則だからです。

 ごく普通にため息をつくとき、誰でも肩から力が抜けて、前かがみで弱々しい姿勢になっています。しかし、これもじつは、「呼吸を変えなくてはいけない。人生を変えなくてはいけない」という本能がとらせている姿勢だといえます。

 呼吸の意味は、「心のスイッチの切り替え」です。つらい心を変えよう、気分を切り替えようという心の深奥からの叫びに応えるかたちで、「あーあ」とため息をつくわけです。これを意識して行うと、呼吸が変わります。そして、おもしろいもので、体の状態が変われば心もスーッと軽くなるのです。


 ●ため息呼吸法パート

 ため息を無意識につく瞬間に、「大きくため息をつこう」と心のなかで唱え、「アーア!」と、日ごろよりもずっと大きくため息をつきましょう。ため息をつくのは、ため息をついて心の状態を変えようという心が出しているシグナルですから、それをさらに増幅して、効果を大きくするのです。


 ●ため息呼吸法パート

 これは、自分でため息をついているときではなくて、呼吸法として日に2、3回行うものです。まず、背筋を伸ばして、正面前方を見ます。心もち胸を張りますが、力まないようにしてください。そして、ニッコリして姿勢を整えます。

 この姿勢をとるだけでも、心に勇気が湧いてきます。自信があって、堂々としているときの姿勢を、あなたの心の状態に関係なくとってみるのです。猫背をやめて、背筋をピンと伸ばすだけでも、呼吸が変化し、心の状態は変わります。

 そのかたちから、「アーア!」と声を出します。これは「アイウエオ」というときの「ア」の音を力強く出すもので、ため息をつくときの力のない「ハアーッ」とは異なります。3回、大きな声で「アーア!」を繰り返してみましょう。体の内から力が湧いてきますよ。


 ―あこがれ呼吸で心は晴れやか


 私があがり症を克服したときに発見したことがあります。それは、趣味や好きなことをしているときは、同時にあがれない、ということです。

 たとえば、ドラマ好きな人が、ドラマを集中して観ているときには、あがりなどかけらもなくなっています。1日24時間あがっているのではなくて、あがり症の人は、人よりもすこしあがっている時間が長いだけなんだなと気づいたのです。

 ということは、あがっている時間を少なくしてしまえば、あがり症とはいえなくなります。ただ、すこし緊張があるという状態になることなら、誰にでもあるはずです。

 そこで、私は、自分の心に「楽しいこと」「ウキウキしたこと」をどんどん味わわせることにしました。もちろん、それだけではありませんでしたが、あがりから心が離れている時間が多くなるほどに、あがりはどんどん小さくなりました。

 呼吸から見ると、あがり症の人は、「あがる呼吸」をする癖がついてしまっています。これを取り去るには、あがっていないときの呼吸、もっといえば、うれしいときやワクワクしたときの呼吸を多くすればいいのです。すると、これが習慣化していって、「あがり呼吸」があまりできなくなります。

 短くて、力がなく、せわしない「吸う息」中心の呼吸が、あがり呼吸です。ですから、「ああ、どうしよう」「頭の中がパニック」「大変」というときには、呼吸は乱れ、吸う息に変に力の入るような安定しない呼吸になります。

 これとまったく異なる呼吸パターンを身につけるために、「あこがれ呼吸」を意識して、心のスイッチを切り替えてほしいのです。あがり症の克服にかぎらず、心が折れてしまいそうにつらいとき、イライラして落ち着かないとき、気分が晴れないときなどに、意識して行うことがポイントです。

 たとえば、ずっと行きたかった世界遺産を見に、あなたはペルーの遺跡にたどりついたとしましょう。もちろん、ピラミッドでも万里の長城でもいいのですが、「ワァーッ、すごい景色!」「すばらしい……」となりますね。

 さあ、このときの呼吸はどうなっていますか?

 すでにおわかりのように、心の状態と呼吸は一致します。つまり、楽しいときには「楽しい呼吸」をしているし、悩んでいるときには「悩む呼吸」になっているのです。悲しい人が楽しい呼吸をしていることは、100パーセントありません。

 そこで、呼吸法の考え方は、自分でコントロールしやすい呼吸を先に変えることで、心の状態を変えようということなのです。
「ワァーッ、すごい!」「きれいだ!」と、あこがれの地に立ち、ポーッとしているときの呼吸。意識してこの呼吸法をするのです。
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