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愛することは許されること
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ルポ・エッセイ
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聖母マリアが秘めていたもの

『愛することは許されること』
[著]渡辺和子 [発行]PHP研究所


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 南米を旅した時、私の心を特に打ったのは、薄暗い教会内の聖母像の前に捧げられたたくさんのローソクの灯のゆらめきと、その前で身じろぎもせずに、ひたすら祈る人々の横顔、後姿でした。

 ローソクから絶え間なく立ち昇る煙の(すす)にさらされた聖母像の多くは黒ずみ、薄汚れてさえ見えましたが、私にはかえってその方が純白の聖母像よりも、マリアの本質に近く、より美しいものとして映りました。
「マリアさまのような人」と形容されて、嫌な思いをする人はいないどころか、もったいないと思うことでしょう。気高く、しかも慈愛に富んだまなざしに表われた心ばえの美しさもさることながら、白魚のような指、八頭身のスラリとした聖母像を思い浮かべるからです。

 ところで、私が(いだ)いている聖母マリアの姿は、もっともっと現実的なのです。そして事実、マリアは、極めて地に足のついた生き方をした人でした。受胎告知の際「あなたは(みごも)って神の母となります」と、天使に告げられた時も、その名誉に飛び上って喜ぶ前に、「わたしはまだ、男の人を知らないのに、どうして、そういうことがあるのでしょう」と、冷静に問い返すことのできる人でした。

 マリアはまた、思い切りの良い人だったようでもあります。前述の問いに答えて天使が、「人間に不可能に思えることでも神にはおできにならないことはありません」と言った時、すぐに自分の“分際(ぶんざい)”を(わきま)えて、「わたしは主のはしためです。
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