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人はことばに奮い立ち、ことばで癒される
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ルポ・エッセイ
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まえがき

『人はことばに奮い立ち、ことばで癒される』
[著]永崎一則 [発行]PHP研究所


読了目安時間:3分
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 人はだれでも一生の中で何回か、人生の一大転機になる運命的なことばと出会うものだ。「向上しようとする心」に点火し、「よーしやるぞ」という意欲をかきたてるのは、力強いことばである。また、転ばぬ先の杖になることばもある。

 新鮮なことばとの出会いは、ただ表現手段、了解手段の習得にすぎないのではなく、自らの人間形成にも重要な役割を果たしてくれる。だから、ことばが貧困であるか豊かであるか、未分化であるか分化しているか、ということが、その人の成長に大きくかかわってくるのだと、私は考えている。

 ある衝撃的なことばは、好むと好まざるとにかかわらず、その人の心の中に一生生き続け、その人特有の行動様式を定着させることになる。

 私は長い間、大勢の人を対象に話すことを仕事にしている。そのことから、別な面でもことばのもつ意味を強く感じている。生身の人間だから、どんなに力んでみても、ときには肉体的な疲れもあるし、対象や内容にもよるが、最初から精神的に高揚して話し始めることばかりではない。そのようなとき、生き生きとした話にする力は、「このことは話さないではいられない」という、心からわき起こる感動だ。このことをいつも感じている。

 感動の重要性は、何も話だけに限ったことではない。人間行動のすべてにおいて言えることである。

 しかし人の感動は、よほどのことがないかぎり、日常生活の中でだんだん慣れてしまい、すりへって萎えていくものだ。感動を呼びさまし、心の活性化を促してくれるものは、ほんとうにそうしなければならない、と思わず襟を正し、鮮烈な驚きを触発させる何かとの出会いである。何かとは、心をゆさぶることばだ。というのは、私たちを魅了する劇的な対象である、もの、人、事件など、すべての人間行動は、ほとんどことばを伴って表現されるからである。

 ここに取りあげたことばは、半世紀以上にわたる話力運動の中で、自戒のことばとして私の体験から生み出したものである。また、激動する人生を見事に生き抜いてきた先人たちの言動に学び、これを話力の立場からどう理解したらよいか、私なりに翻訳し、自らの行動の指針にしたものである。

 人が生きる、それぞれの道は険しい。当然なことであるが、極めようとする頂上をはるか彼方におかれる方もいらっしゃるので、平凡な道を歩いてきた私とすべて同じ結果になるとは限らない。せめて、共通の目的や希望をもっている同志と、感動を共有できればと思う。

 この本が、苦悩し迷いの中にある同行(どうぎよう)の士に、気をとりなおし、勇気をもって人間の本道を歩もうとする、何らかの問題提起になりますれば、たいへんうれしいことである。

 これまで私は、この種の本を十冊以上出版した。ありがたいことに、共鳴してくださる方々のおかげで版を重ね、さまざまな反響に接してきた。これに、読者の続編のご希望もあってまとめたのが本書である。前著と同じように、そっと拾いあげてくださる方がいらっしゃれば、と願うばかりである。

話力総合研究所所長 永崎一則 
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