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心の病を癒す生活術
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8 退屈と衰弱 ― 人生の喜びをもつこと ―

『心の病を癒す生活術』
[著]カール・ヒルティ [訳]金森誠也 [発行]PHP研究所


読了目安時間:8分
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 ここで指摘しておきたいことがまだある。それは、とくに退屈をもてあましている女性にみうけられる神経症である。

 その起源はまさに身心共に衰弱させるような彼女たちの荒涼たる感情にある。彼女たちはそうした状況から、あらゆる手段を用いて脱出しようと試みる。しかし時がたつともはや何もできず、再び意欲を失い、ついに陰気な本物の病人になってしまう。しばしばこうした病気が、彼女たちに他人の注意をひきつける最後の手段となる。だがやがてそれが自分や身近な者たちに持続的な不幸をもたらす原因になってしまう。無数の長編小説がこうした「不満足」で落ち着きがなく、最後にはいろいろのかたちで不幸になる女性を取り上げている。

 また、このところ上流社会におけるこうした現象を新聞が巧みに伝えている。たとえば次のように書かれている。「無為と結びついた心の空虚、享楽を求めてもそれらは恐ろしく浅薄(せんぱく)であり、まるで光に向かってうごめく()のようなものだ。こうした蛾の群れがヨーロッパの国際的社交場、享楽の中心地に向かってひたすら飛んでゆく」。そのなかにどれくらいの数の女性神経症患者がいるかは、人気のある医師たちなら熟知しているところであろう。

 欧米社会の中流家庭においてすら、以前には美徳とみなされた主婦や娘たちのいわゆる「家庭的な姿」は失われた。彼女たちはすべて、いまや多少なりとも「生活のつまらなさ」から脱出するために「旅行」し、あるいは「新しい印象」を得て、あるいは「現代文化の利益」を享受しようとつとめている。
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