読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-1
kiji
0
1
1263147
0
課長になれない人の特徴 今の上司には何が求められているのか
2
0
0
0
0
0
0
ビジネス
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
プロローグ

『課長になれない人の特徴 今の上司には何が求められているのか』
[著]内山力 [発行]PHP研究所


読了目安時間:10分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

「取ってはならない行動」に気をつける

 会社という組織で働くビジネスマンの夢は何でしょうか?

 もちろん人によってちがうと思いますが、多くの人はこう思っているのではないでしょうか?
「自分のやりたい仕事をやって、充実したビジネスマン人生を送りたい」

 組織の中で「誰がどんな仕事をやるか」を決めるのは、管理職とよばれる人です。だから自分のやりたい仕事をやるための近道は、早く管理職になることです。管理職になって、自分の仕事を自分で決めることです。

 本書では管理職、そしてその頂点に立つ経営者になっていくことを出世と表現します。

 しかし残念ながら、現代の会社は組織のスリム化と称して、管理職の数をどんどん減らしています。ビジネスマンにとって、出世はサバイバルゲームになっています。

 サバイバル時代を生き抜くには「こうやれば出世できる」というテクニックより、「こんなことをやっていると出世できない」という「取ってはならない行動」に気をつけなくてはなりません。

 これが本書のテーマです。

がんばれば落ちる

 まずはビジネスマンの入り口である就職を考えてみましょう。

 山田さんは一流大学の4年生で、学校の成績も上々です。今は就職戦争の真っ只中で戦う戦士です。

 山田さんが受ける一流大企業の就職試験の第一関門は、グループディスカッションでした。

 試験の前日、山田さんは作戦を立てています。
「これだけ高い競争率なんだから、何とか目立たなくては。ディスカッションが始まったら、リーダーシップを取って、自分の意見を主張し、何とかディベートで負けないようにしなくては。がんばるぞ」

 当日、山田さんはがんばりました。きちんと自分の意見を主張し、グループディスカッションのメンバーも最後は納得してくれました。そして結果は……
「残念ながら……」

 山田さんは何社受けても内定が取れません。

 なぜでしょうか?

 ビジネスの第一線で活躍している人で、このシーンを遠くから冷静に見ている人ならわかると思います。山田さんが抱いているビジネスマンのイメージと、現代の会社が求めているヒトがちがうからです。本文で説明するように、現代の会社は強いリーダーシップよりも優しいチームワーク、「話す力」よりも「聞く力」を求めているのです。

 山田さんは一生懸命試験に落ちるように行動していたのです。

取り残されるのはイヤ

 私はビジネスコンサルタントです。コンサルティングの主力テーマはマネジャー養成です。クライアントの企業に、課長、マネジャーといったいわゆる管理職を養成する塾を開くものです。管理職とはマネジメントという仕事を担当する人であり、この塾ではマネジメントについて学びます。

 ある会社でそのマネジャー養成塾をやることになりました。この塾で、その会社の次世代の課長を作ろうというものです。

 経験年数などの一定の条件を満たせば、誰でもその塾への参加を希望できます。社内で受講希望者を募集してみたら、有資格者のほぼ全員が来て、競争率は10倍近くになってしまいました。

 私はサラリーマンをやめてもう20年経ちますが、本当にびっくりしました。
「みんながみんな出世したいと思っているんだ!」

 管理職になると給与が上がるからなのかと思い、この人たちに聞いてみたら、そうではありませんでした。
「いや、課長になると残業代がなくなるんで、下がる人もいるんです。それに課長というのは責任ばっかり重くて、損な役割ですよね」

 課長になる前からそれがわかっていて、それでも出世したいというのです。課長という仕事や給料ではなく、「組織の上に立ちたい」という出世願望が多くの現代ビジネスマンにあることに驚きました。

 そして話を聞いているうちに、もう1つわかったことがあります。半分くらいの人は、積極的に「出世したい」というより、「皆が出世するのに、自分だけ取り残されるのはいやだ」という思いが強いことです。

 本書はこの「会社で取り残されないためのマニュアル本」です。

がんばっても出世できない残念キャリア

 私のやっているマネジャー養成塾では、事前の自己学習、数回のセミナーをやり、その成果を各人がレポートにまとめます。私はそのレポートとセミナーの様子から、ポテンシャル評価(潜在能力を見つけるという意味)というものを各人にやります。

 一人ひとりについて「マネジャーになるには何が欠けているか」「どうすればマネジャーになれるか」といったアドバイスを1枚のシートにしてまとめることです。このポテンシャル評価を1万人を超える人にやってきました。

 レポートのテーマは「私がマネジャーになったら」という「自らのマネジャー像」を書くものです。このレポートを読んでいて、何だかかわいそうになってしまう人がいます。それはマネジャー像を勘違いしている人です。この“勘違い”を本書では誤解思考と表現します。

 先ほどの就活中の山田さんのような人です。その会社が求めているマネジャー像と正反対の像をイメージして、「こうやってがんばります」とレポートに書いていきます。

 こんな時、私はこう思います。
「ポテンシャル評価という1枚の紙でアドバイスしても、この人はわかってくれないだろうなあ。根本的に勘違いしているものなあ。あなたの会社の社長の話をちゃんと聞けば、どう考えてもそんなマネジャーを求めていないことはわかると思うのに……」

 山田さんが一流大学を出ているのにもかかわらず就職試験に落ち続けるように、どんなに仕事ができてもこの人は出世は難しいでしょう。この人の行動を本書では残念キャリアと表現します。残念キャリアの反対で、知らず知らずのうちに組織の階段を上がっていく人の行動を出世キャリアと表現します。

 本書は残念キャリアの人が、どうすれば出世キャリアへと方向転換ができるかを書いたものです。

「経営者の目」を知らずに出世はできない

 ではなぜ残念キャリアの人は出世したいのに、逆の行動しか取れないのでしょうか?

 それは山田さんと同じで「今の会社」が変化していることに気づいていないからです。

 昔、元気がいい時代の会社は、ライバルと戦争をして勝つことを目指していました。いってみれば若き血が燃えたぎる「青年のような会社」です。この時代に求められる人は、闘争意欲の高い、自己主張の強い人です。感覚的表現をすれば、課長になるなら「腕っぷしの強い人」であり、採用するなら「ギラギラした若者」です。

 しかし現代の会社はライバルと戦うことより、自らの会社のお客様や社会を見つめ、どうすればお客様が満足してくれるか、どうすれば社会に貢献できるかということを真剣に考えています。いってみれば「分別のある成熟した大人の会社」になっています。

 このことを社長が社員に一生懸命言っているのに、残念キャリアは聞く耳を持ちません。その最大の理由は、今の自分の上司ばかりを見ているからです。出世するということが、「今の上司のようになることだ」と思い込んでいます。

 今、多くの経営者は変革を訴えています。そしてこの10年で、ほとんどの会社が人事制度という“出世ルール”を変えています。あなたの会社でも「新人事制度」というものが出ていませんか?

 今のあなたの上司は、昔の出世ルールで昇格したのです。今のルールでは、きっと昇格できなかった人たちです。そう、今なら残念キャリアです。残念キャリアを見て、その人と同じ考え方を持ち、同じ行動を取れば、出世なんてできるはずがありません。

 会社で人を出世させる権限を持つ経営者が、あなたを見る目は変わっているのです。本書ではこれを経営者の目と表現します。

 私は100人を超える社長と話をしてきました。彼らが言っていることはほとんど同じです。「自分の気持ちを理解してくれる新しい人が、組織をリードしてほしい」ということです。

 本書はこの「社長の気持ち」をわかりやすく解説するものです。

上司が出世を決めるのではない

 しかし外から見ると不思議なことがあります。社長は新しい出世キャリアの姿を社内へ一生懸命説明しているのに、どうして残念キャリアの人はそれと正反対の上司しか見ないのでしょうか? 上司より社長の方が上なんだから、「もっと社長の声に耳を傾ければいいのに」と思います。

 残念キャリアは、直属の上司が部下の昇格を決めると思い込んでいます。もしそう思っている人がいたら、自分の会社の人事制度を見てみましょう。そんなルールになっているはずはありません。もしなっていたとしても、いずれは変わります。

 それは、その人の上司によって出世の運、不運があったら、アンフェアだからです。課長への昇格といった出世は、ビジネスマンにとって、人生に大きな影響を与えるものです。こんな大切な出世を判定する審判が、人によってちがうのはいくらなんでも不公平です。だから経営者がこんな不公平ルールを変えるのは当然で、もし変えなければ経営者は怠慢と言われても仕方ありません。


 では出世ルールをどう変えるのでしょうか?

 それは出世の基準を明確にして、その審判を同じ人にすることです。

 では審判は誰でしょうか?

 それは上司ではなく経営者です。

 私はマネジャー養成塾をやるために、多くの企業の出世ルールを教わり、そして経営者が考えている出世の判断基準をインタビューしましたが、その会社の業種、業態を問わずほとんど同じものでした。人事評価を行うのは上司ですが、出世の基準を決めるのは経営者なのです。

 本書ではこの出世ルールと経営者の判断基準に照らし合わせ、「こういう行動を取ったら出世できない。だからこういう行動に変えた方がいい」ということが書かれています。

 ビジネスマンの「べからず集」と「出世行動マニュアル」の2つを書いたもの、それが本書です。

残念キャリアの行動はありふれた行動

 本書は6章から成り立っています。テーマは仕事、会社、上司、同僚・部下、コミュニケーション、態度の6つです。

 各章にはそれぞれ5つのシーンが書かれています。シーンの最初に書いてあるのが、残念キャリアの典型的な行動です。

 まずは30の残念キャリアの行動を目次で見てください。あなたやまわりの人が普通に取っている行動ではないですか? ありふれたシーンではないですか?

 そうです。組織に入ってしまうと、不思議に人間は残念キャリアの行動を取ってしまうのです。冷静に考えれば「そんなことをしたら出世するわけがない」という行動を、どうしても取ってしまうのです。

 その後の本文には、残念キャリアと出世キャリアの行動が比較して書かれています。つまり合わせて30の「出世のコツ」が書かれています。

 本文の最後には、その残念キャリアの行動を取る人があなたの部下にいたら、上司としてどう対応したらよいかが書かれています。

 各章の最後には、“おまけ”としてコラムが付いています。これは私が実際に見てきた出世に関するエピソードを生々しく書いたものです(事実に基づいて書いたものですが、本人のプライバシーもあって内容は少し脚色しているものもあります)。


 さああなたもこの30のコツを身につけて、自分がやりたい仕事をバリバリやりながら出世の階段を上り、ストレスのない充実したビジネスマン人生を送りましょう。それが本書の願いです。
この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:4616文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次