自分に返れる時間のゆとりを見つけよう
最近、泣いていないということが、あるとき私を不安にさせました。普通に考えれば、泣くようなことがなくていいことではないか、と思われるかもしれません。確かに、うれし涙や感激の涙以外は、何か涙を誘発する悲しいことなどがきっかけとなるのですから、平穏に過ごせているというのは喜ばしいことでしょう。でも、何かが違う。物足りないというと平たい言い方ですが、何か大切なものを置き忘れているような感がありました。
子どもが小さかったりすると、ほぼ一日中つきっきりです。私のようにフリーランスの仕事をしながら子どもを幼稚園に通わせていると、仕事のできる時間は午後を少し過ぎるくらいまでと限られます。仕事が思うように進まないストレスで泣きたい気持ちになるのですが、泣いたって解決できることではないので、現実的な対処方法を考えるのです。涙は決して現実からかけ離れたものではないのに、ふっと私の生活の中に涙が入り込む隙間がないという感じがしています。
日常生活を営んでいくというのは、大変なことです。毎日仕事をし、身の回りのことを片付けていく。そんなやるべきことを積み重ねていく持続力と忍耐は、どこかで感性を鈍感にしていくような気がします。