まずは、自分の心をオープンにしよう
自分の涙を受け入れること――それは、自分自身を受け入れることです。悲しんでいる自分や弱い自分、悔しがっている自分も自分の一部であることを認めたとき、人は少し強くなれるのだと思います。少し矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、「泣いてはいけない」「強くあらねばならない」と自分に負荷をかけ続けていると、どこかで心はもろくなっていくように思います。それは心の“金属疲労”。負荷をかけていった心はやがて柔軟性を失い、持続することはおろか、あっけなく壊れかねないのです。涙は、どんな自分も自分として、受け入れるきっかけになるのです。
それでは、泣いている人の涙を前にして、私たちには何ができるのでしょうか。涙の原因にもよりますが、先に述べたように、男性は女性に泣かれることに戸惑いを覚えがちです。原因を直接自分が作ったわけではないのに、「泣かせてしまった」という図式ができあがってしまうのでしょうか。
もちろん立場によって違うと思います。恋人同士か、友達同士か。恋人の前で素直に泣けることは大切なことです。ふたりのことについて「悲しかった」「淋しかった」と素直に表せる関係は、恋人や夫婦の理想的な形だと思います。
斜に構えて男と女を見たら、少々秘密めいていたほうが素敵だったり、かけひきがあったほうがどきどきしたりと、いろいろあります。