「裸一貫」である。すなわち、自分自身の健康な身体が唯一の資本である。生まれてから教育され研鑽を積んで身につけたものは、すべて身体という資本のうえに重ねてきた「付帯的」なものである。
知識や能力、それに地位や人望などすべてが、身体という本体がなくなったら、同時に居場所がなくなり消えていってしまう。
したがって、自分にとって重要度において最優先をしなくてはならない身体を大切にするのは、明々白々とした大原則である。しかし、それを怠って元も子もなくする人は後を絶たない。
元と子の子の部分に対する執着の心が強すぎると、つい元を犠牲にする結果になる。土台の部分は常に点検し、必要があれば補修する心掛けを忘れてはならない。