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(2021/11/26 追記)

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第2章 高橋課長、コーチングを学ぶ

『9タイプ・コーチング』
[著]安村明史 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
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コーチングは楽しい


 佐藤さんが退職してまもなく、高橋課長は上司から社内の階層別研修に参加するよう、指示を受けました。プログラムを見ると、研修内容は「コーチング」「エニアグラム」「EC=エニアグラムコーチング」の三つのテーマとなっています。研修は毎週一回、各テーマを各一日ずつ学ぶ計画です。高橋課長は、他部署の十五人の課長と計三日間一緒に学習することとなりました。

 初日は「コーチング」についてです。「コーチング」はコミュニケーションの一つの方法であるようです。高橋課長は元来、人とのコミュニケーションが嫌いな方ではありません。どちらかと言うと好きな方であり、上司から話しかけられたり飲みに誘われたりすることは嬉しいことですし、声がかからなければ寂しく思います。

 その反面、部下との積極的なコミュニケーション、ましてや部下の面倒をみることはあまり得意ではありません。部下の面倒を見たり、相談に乗ったりするくらいなら、その時間を自分の成果のために使った方がよほど有意義だと思ってしまいます。

 ですが、最近職場でコンピテンシー、成果主義が取り入れられるようになり、部下との面談の機会が増えました。今回の「コーチング」というテーマは、部下との面談時に用いるコミュニケーション能力を向上させることが狙いのようです。


 さて、その第一日目。

 プログラムの最初は、「コーチング」が日本に入ってきた背景でした。研修講師の説明はおおよそ以下のようなものでした。

「日本にコーチングが輸入された背景には、旧来の日本企業のあり方であった年功序列、終身雇用の制度、上司・部下間の軍隊組織的な関係が壊れはじめたことにありました。二〇〇五年で五百万人いると言われる流動化する人材を目の前にして、旧来の鬼上司の指示命令的、一方通行型のコミュニケーションでは、特に現代の傷つきやすい若者は動かないことに気づき始めたのです。

 また、物が売れない時代に入ったことから、消費者に訊くというマーケティングの基本が再確認されたこともあります。以前の「消費者から訊く」方法は、昔ながらのアンケート調査などでした。しかしそれでは競争には勝てなくなった、スピードが間に合わなくなったのです。


 例えば、家電製品の街、秋葉原でもっとも上手に商品を売る人とは、お客様から他店の値段を訊く力のある販売スタッフだそうです。値段は他店の価格に連動して毎日、場合によっては毎時、変化します。しかし、販売スタッフが街中の価格を調査する時間はとても確保できません。

 では誰が他店の値段を知っているのでしょうか? それはお店のスタッフではなくお客様です。お客様は一円でも安いものを求めて電気街を歩き、パンフレットを集め、さらに足で確かめながら買い物をしていますから、最新の正確な価格情報を得ているのです。

 優秀な販売スタッフはその商品の購入希望者に、他店の値段を訊いて価格を決めます。この方法が、適正な値段を設定し、商品が在庫にならない、最も効率のよい方法だからです。このように、激しい競争のもと、提供者側が消費者に値段を訊く、ということが毎日、実際に行われているのです」

 じっと聞いていると、なるほどと思わされることはあります。確かに、ちょっと大きな声でもだそうものなら、次の日から会社に来なくなるような傷つきやすい若者が増えています。また、最近の物の流れ、特に情報の流れに自分は追いついていないと感じる時もあります。
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