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第6章 次元を超えて

『はじめてのトポロジー』
[著]瀬山士郎 [発行]PHP研究所


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1 次元とはなにか



ユークリッド空間における次元の定義

 今までは主に曲面や曲線のトポロジーについてお話ししてきましたが,トポロジーの扱う対象をもう少し一般的に高次元の空間や図形について広げることができます。今まで漠然と次元という言葉を使ってきましたが,次元とは一体なんでしょうか。ここで少し次元について考えてみたいと思います。

 私たちの住むこの空間は3次元であるといわれます。また,SFではよく4次元空間が登場します。4次元空間は本当にあるのでしょうか。4次元空間が見たい! というのは昔も今も変わらない数学少女,数学少年の夢なのではないでしょうか。超立方体を想像してわくわくした方もいると思います。そもそも次元とはいったいなんなのでしょうか。

 数学では次元という言葉をいろいろな意味で使います。トポロジーや幾何学では次元を次の意味で使います。

 最初にユークリッド空間の次元を定義しましょう。

R={(, , , |は実数, i=1, 2, …, n}
というn個の実数の組を考えて,1つ1つの組を点と呼び
P=(, , ,
と書きます。2点P=(, , , )とQ=(, , , )の間の距離d(P, Q)を


で決めます。

このとき距離d(P, Q)は次の性質をもっています。
1 距離は正または0の数値で負の値はとらない。
d(P, Q)≧0
2 距離はどちらから測っても同じである。
d(P, Q)=d(Q, P)
3 寄り道すると遠くなる。
d(P, Q)+d(Q, R)≧d(P, R)




 最後の不等式を三角不等式といいます。これは「三角形の2辺の和は他の1辺より大きい」という有名な定理の一般化で,作家菊池寛が「これだけは道を歩くときに役に立った」と言ったという有名な話があります。

 このようにして距離が決まった空間Rn次元ユークリッド空間といいます。この場合nは実数の組の個数ですが,その空間の中での点の位置を決めるために必要な実数の数です。n0の場合はなにも決めなくても点が決まってしまうことになりますが,この場合が0次元ユークリッド空間で,平たくいえばただの1点のことです。n1の場合は1つの数を決めると点の位置が決まるということで,これは中学校で学ぶ数直線のことです。つまり直線上に原点をとると,点の位置は原点から左右にどれくらい離れているかで表すことができるということにほかなりません。つまり,1次元ユークリッド空間は直線です。同様にして,n2, n=3の場合が座標平面と座標空間です。



 平面上の点は座標軸を決めれば,2つの数の組(x, y)で決まるし,空間内の点は同様に3つの数の組(x, y, z)で決まります。
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