『30冊の本』
[著]山川紘矢
[著] 山川亜希子
[発行]PHP研究所
マリリン・ファーガソン(松尾弌之:訳、堺屋太一:監訳)/実業之日本社
初版:一九八一年十一月
この本は一九八〇年にアメリカで発売されました。そして、一九八一年十一月には日本でも翻訳出版されています。今、地球に起こっている人類の意識の変容をいち早く、学問的、包括的な見地から検討している本です。しかも著者はマリリン・ファーガソンという女性です。この二十五年間に出版された本からは外れますが、私たちの進路を示した大切な本でもあるので、三〇冊の中に加えました。
一九八四年、私たちはアメリカのワシントンDC
に住んでいました。私が世界銀行で働いていたからです。ワシントン生活も三年目に入って友達にも恵まれ、かわいい白い犬を二匹飼い、仕事に遊びにと日々、とても楽しく過ごしていました。
そんな時、私たちはシャーリー・マクレーンの『アウト・オン・ア・リム』に出会いました。二人とも深い感銘を受け、人生の見え方がすっかり変わりました。「自分を知ることが一番大切だ」と書いてあり、そこに感銘を受けたからです。「この本を日本語に訳して、多くの人々に読んでもらいたい」と思いました。翻訳家になるつもりは毛頭なく、趣味で一冊、よい本を翻訳して出版してみよう、と思ったのです。