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がんは治療困難な特別な病気ではありません!
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まえがき

『がんは治療困難な特別な病気ではありません!』
[著]真柄俊一 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:9分
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 現代のがん治療を真っ向から否定し、1996年にベストセラー『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋、1996年)で医療界に衝撃を与えた医師、「近藤誠」。『医者に殺されない47の心得』(アスコム、2012年)は110万部を超える絶好調ぶりで持論を展開しています。


 私は、がんに関する5冊の本を出版しましたが、そのなかで彼の勇気ある行動をある意味では称えてきました。ことに抗がん剤を批判している点については、ほぼ同意しますが、彼は標準的な現代西洋医学のみを勉強してきた医師であり、彼の思考・発想はすべてその(はん)(ちゅう)からは出ていないため発言はその範囲内に留めておくべきだと思います。


 しかし最近の彼は、誰も反論してこないからか自分が勉強していない分野にまで介入し自説を発信し続けています。「がん放置療法」を筆頭に「がん治療の95パーセントは間違い」だと言い、「免疫療法に至ってはデタラメ」という論調で、常に自分の主張を押し通しています。しかし現実には、彼は根本的なところで重大な間違いを犯しているのです。



 近藤氏の勉強不足な分野は「食と病気」および「心と病気」であり、それは現代西洋医学が最も苦手とする領域でもあります。誤解を恐れずに言えば、彼に限らず日本の医師が無知に等しい分野と言い切ることができます。


 ホームステイで日本へやってきたアメリカの小学生が、「健康には野菜がいちばんいいと学校で教わっているけど、日本は違うの?」と驚いていたという話を患者さんから聞きましたが、少なくともアメリカではそのような変化が起きているのです。この本を書いた目的のひとつは、このことを日本の読者に広く知っていただくことが重要と考えたからです。



 著書のなかで近藤氏は、がんは臓器転移のある「本物のがん」と臓器転移のない「がんもどき」の2種類にわかれること、何をやっても「本物のがん」が治ることはないため、治療は無駄なだけで「がん放置療法こそが最善である」と繰り返し主張しています。彼の犯している重大な間違いとはこの部分であって、再発した「本物のがん」でも実は簡単に治るのです。しかも食べ物や考え方を変えるだけですから、副作用もなく余計な費用もかかりません。

「菊池寛賞」受賞後ますますメディア露出も増え、発信を続けていますが、茶番もいいかげんにしてほしいと思います。あまりにも歯切れよくがん治療を批判するものだから、アンデルセン童話の「裸の王様」と同じで、マスコミでさえも彼にものが言えなくなる恐ろしい状況を、自分で作り出してしまったのです。


 日本の医学界も遠吠えしているだけで彼に対して面と向かって反論しきれていないのは、彼の唱える「放置療法」に対抗できる手段を持っていないからです。



 1990年を境に欧米先進国のがん死亡率が軒並みはっきりと減少に転じたのに対し、日本は逆に上昇を続けた事実を皆さんはご存じでしょうか?

「本物のがん」を治す方法があるからこそ欧米の死亡率が下降したのです。


 そして、近藤氏を含めた日本の医師たちが不勉強でその方法を知らないから、死亡率が上昇を続けたというのが不名誉な日本の真実です。


 私はそのように考えていますし、現実に抗がん剤も放射線治療もおこなわない「自然療法」で「本物のがん」を治すのに成功しています。そのような事実を知ってもらいたいという強い思いで5冊の本を出版し、今またこの本を書いています。


 欧米のがん死亡率が低下し続けた背景にはきちんとした理由があります。


 何事も理由がないのに結果が表れることはありません。その理由を知るには、アメリカの「がんと食」に関する数十年にわたる研究者たちのひたむきな努力と、それを妨害し続けた勢力との長い戦いの歴史を知る必要があります。それをせずに理解することは不可能だと思います。


 私は日本の医師としては誰よりも早く「がんと食」や「自然治癒力」の勉強を始めていたので、今から13年前にがん専門の自然療法クリニックを開院し、そこで良い結果を出すことができたのだと思っています。


「食物でがんが治るという食事療法など全部デタラメ」という近藤氏の放言は許せませんが、理解できていない人に怒りを向けても意味がありません。


 実は、今から30年前頃まではアメリカでも彼と同じようなことを言っている医師たちが大勢いました。偽医者とか藪医者のことを英語ではQUACKと言うのですが、これはアヒルがガーガーとうるさく鳴くという意味から出た言葉です。食物でがんが治るなどと「おかしなこと」を言う医師を馬鹿にしてそう呼んでいたのですが、今では医療と食習慣を正しく認識する医師が急増して発言力が増したために、最近はそのような声は聞かれなくなったということです。


 逆に「食と病気」を否定する近藤氏の著書がミリオンセラーになっていることを知ったアメリカの医師が「日本はそんなに遅れているのか、日本のNIH(厚生労働省に相当する)は何をしているのか?」と驚いていたという話が私の耳には届いています。


 真実を知ってしまったアメリカの医師たちの目から見れば、彼の言っていることこそ30年遅れだということになってしまいます。



 また近藤氏は「本物のがんは治療しても治らない。自然に消失するがんもないわけではないが、10万件に1件程度の割合」と主張しています。この「自然退縮」の割合については彼だけでなく、世界のがん医療でも定説とされています。

「自然退縮」について彼の主張を要約すると「放置療法で自然退縮は10万件に1件くらいは起きる」ということになるかと思いますが、私のおこなっている「自然療法」では、少なめに見ても100人に1人は確実に起きています。そうすると私の「自然療法」の持っている力は、自然退縮発生を基準として考えた場合、少なくとも「放置療法」の1000倍(注)であると言えます。実際は100人に1人よりははっきりと多いですから、1000倍から1万倍の力かもしれません。


 私が拙著のひとつに『がん、自然治癒力のバカ力』(現代書林、2009年)というタイトルをつけたのは開業した早い時期から、このような例をたくさん経験できたからです。

(注)カルテ総数3000に対して30人以上の自然退縮を認める。



 まず具体例を紹介しましょう。


 次の症例は、近藤氏が放射線科医師として勤務していた慶応義塾大学病院耳鼻咽喉科(以下、慶応大学病院)で実際にあった話です。



 2004年の夏に慶応大学病院で早期の喉頭がんが発見され、手術を受けた太田○子さん(当時66歳・女性)は、術後に放射線治療を受けました。しかしわずか半年後の翌年2月、再発を告知されたのです。手術も放射線も効果がなかったのです。「近藤理論」では再発は「本物のがん」です。


 当院に通う友人の紹介で彼女は来院しました。血液検査をしてみると、SCC抗原という腫瘍マーカーの数値が13・6と、とても高い値でした。正常基準値は1・5以下ですので、間違いなく再発であることが確認されました。


 再発がんが治りにくいことは、近藤氏が指摘するまでもなく西洋医学のがん治療では常識になっています。実際太田さんのケースでは、すでに照射をおこなっていますので放射線治療はできず、再手術か抗がん剤に頼るしかないのですが、彼が指摘しているように、抗がん剤で治ることはありません。


 現代医学でもはや打つ手のない太田さんに対して、私はがんについての自分の考え方や治療法を詳しく説明し、納得いただいたうえで治療を開始しました。週1回の通院による鍼治療とメンタルケア、自宅での食事療法です。1カ月後、わずか4回だけの治療後、彼女は慶応大学病院へ検査を受けに行きました。すると、主治医が首をかしげながら、「あら、がんが消えているわ……」と不思議そうな顔をしたそうです。


 その4日後に当院でおこなった腫瘍マーカーSCC抗原の検査結果も、1・0と正常値になっていました。がんが自然療法で消失したことの裏付けが取れたのです。


 近藤氏は「食事療法でがんが治ったという話はデッチ上げか、がんでなかったか、がんもどきだったかのいずれか」(2014年5月27日、日刊ゲンダイ)と主張しています。


 この症例は、慶応大学病院で喉頭がんと診断されて、手術と放射線治療を受けていたにもかかわらず再発、それが私の治療で簡単に消失しているもので、その「消えた」という診断も慶応でやっており、でっちあげでも誤診でも「がんもどき」でもありません。正真正銘の「本物のがん」でもこのように簡単に消えるのです。


「本物のがん」が自然に消失する可能性は10万件に1件程度の確率でしか期待できないことになりますが、私のクリニックではこのようなことがけっこう頻繁に起きています。だからこそ、私には真実を伝えなければならない義務があります。


 近藤氏は他人のやっている治療を、ことごとく先ほどのような書き方で非難しているのですが、彼の本にある食に関する情報こそお粗末で間違いだらけです。彼の本で、がんは治らないと絶望的になっている人が大勢いるはずです。それがとんでもない間違いであることを多くの人々に知ってもらう必要があります。近藤氏はただ単に無責任で、かつ強力なアジテーターであるにすぎません。



 第3章にアメリカの最新研究報告を紹介する「植物性食品による国際医療会議」(IPBNHC=International Plant-Based Nutrition Healthcare Conference)のことが書いてあります。英語の得意な方はIPBNHCをキーワードにして検索してみてください。


 がんだけでなく、心臓病、糖尿病、脳梗塞など多くの生活習慣病に関する世界最先端の研究についての情報が得られます。現代医学では治ることがないことで有名な(こう)(げん)病までが簡単に治っている情報が記載されています。


 患者さんが、完治を目指すためには、正しい知識を得る必要があります。患者さんご自身が納得できる治療法を選ぶための世界最先端の(すう)(せい)と「がん回復のための情報」をまとめたのが本書です。


 自然治癒力をみくびってはいけません。

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