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人生で大切なことはすべて映画で学んだ
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エンタメ
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やらずにいられなかった人を教えてくれた映画

『人生で大切なことはすべて映画で学んだ』
[著]童門冬二 [発行]PHP研究所


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  『モンパルナスの灯』

   ――一九五八年・フランス映画

     監督/ジャック・ベッケル

  『シャイン』

   ――一九九五年・オーストラリア映画

     監督/スコット・ヒックス

  『アマデウス』

   ――一九八四年・アメリカ映画

     監督/ミロス・フォアマン

  『ショコラ』

   ――二〇〇〇年・アメリカ映画

     監督/ラッセ・ハルストレム

  『バベットの晩餐会』

   ――一九八七年・デンマーク映画

     監督/ガブリエル・アクセル


   詳細情報は、本項末に掲載しています。

『モンパルナスの灯』は、若くして死んだ天才画家モジリアニの伝記映画だ。一九一〇年代後半のパリのモンパルナスで、貧困と絶望にあえぎながら絵を描き続けるモジリアニを、ジェラール・フィリップが演じている。ジェラール・フィリップにはいろいろな人気映画があるが、ぼくは彼の作品の中ではこの『モンパルナスの灯』が一番好きだ。

 モジリアニの親友にスーチンがいる。ぼくはスーチンの絵が好きで、岡山県倉敷市にある大原美術館の二階へ、スーチンの描いた、納屋に吊るされたトリ(シャモだろうか?)の絵を、活力を失ったときによく見に行った。この絵の前に三十分か一時間立っていると、失われた活力が再び戻ってきて、東京に帰ってまた頑張れた。そのスーチンと親友だということが、さらにぼくにモジリアニに対する親近感を持たせる。

 この映画での発見は、何と言ってもモジリアニの恋人になる女子画学生アヌーク・エーメの美しさだろう。日本人好みのこの美女の出現は、当時見る人々をあっと言わせた。そして、おそるべくはリノ・ヴァンチュラ演ずる画商モレルだ。リノ・ヴァンチュラは、モジリアニの描く絵を早くから認めている。しかし生きている間には手を出さない。つまり買わない。モジリアニの生活をさりげなく支える後援者が、リリー・パルマーだ。年下のモジリアニを愛しているが、そういう態度は見せない。モジリアニには持病があって、やがて死ぬ。絶望したアヌーク・エーメの元に、リノ・ヴァンチュラが現われて、モジリアニの生前描いた絵をほとんどさらっていく。

 アヌーク・エーメは、アパートの二階から路上に身を投げて死ぬ。

 何とも救いのない作品だが、一九一〇年代後半のモンパルナスの雰囲気が非常によく出ていて、出演者たちもみんな生き生きしていた。
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