心理的に溺れかかっている
もし、やさしい人と結婚したければ、劣等感の深刻な人とは結婚してはいけない。
それはなぜだろう。
「冷たい人」というときに私たちが思い描くのは、利己主義者とか、自己中心的な人とか、無責任な人とか、人を愛することができないナルシシストとかであろう。
利己主義とか無責任とかいうと、「ピーターパン症候群」を思い浮かべる人も多いだろうが、これらの心理現象は劣等感の表れでもある。
深刻な劣等感にとらわれていると、自分のことばかりで、相手を思いやる気持ちがない。
自分を飾ることで精一杯で、相手のことまで気が回らない。
自己蔑視は愛する能力を奪うとカレン・ホルナイが言うが、まさにそのとおりである。
自己蔑視をする人は、自分が人から見下げられないかとそればかりが気になっていて、相手のほうに気がいかない。
彼らは「冷たい人」であるが、「真面目で自分に精一杯な人」なのである。