子供はみんなナルシシスト
レストランのガラスに映る自分の姿をチラチラ見ながら食べている人がいる。
そういう人は相手と一緒に食事をしていない。食事をしている自分に見とれている。
ナルシシストには他者という現実がない。
あるセレモニーのときである。五人の写真がある。
そのうちの一人はナルシシストの母親であった。
そのナルシシストの母親は、その写真写りが良かった。美人に撮れていた。
ところがその娘は、眼鏡が落ちかけていて、ひどい顔に写っていた。
美人に撮れたナルシシストの母親は、この五人の写真をそのセレモニーの参加者全員に「郵送しよう」と言い出した。