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やさしい人 どんな心の持ち主か
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生き方・教養
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三、やさしさへのレッスン

『やさしい人 どんな心の持ち主か』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


読了目安時間:12分
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 心の傷を乗り越えた人はやさしくなる

 やさしくなれない人たちがいる。

 それがここまで説明してきた、自己蔑視している人、甘えている人、ナルシシストなど傷つきやすい人たち。

 その人たちの共通した問題点がある。

 それは、嫌いな人たちから離れられないということである。

 別の言葉で言えば、「嫌いな人に執着する」。

 それに対して、やさしい人は、相手を嫌いなら、その人たちから離れる努力をする。

 いつまでも嫌いな人たちに執着していない。

 それは、やさしい人たちが心理的に自立しているからであろう。

 自我が確立しているといってもいいだろう。

 やさしい人は、心の傷を乗り越えた人たちなのである。

 やさしい人も、傷ついたときには同じように辛い。

 いや、やさしい人に成長した人のほうが、いろいろなことは辛かったかもしれない。

 いずれにしろ、やさしい人になれた人は、心の傷を乗り越えた。

 そして、やさしい人になった。


 よく人は「ストレスで眠れない」と言う。

 しかし、ストレスというよりも、ほんとうに眠れなくて体調を崩しているときは、心に傷があるときであろう。たとえば、裏切られたときである。
「ここまでしてあげたのに、こういう仕打ちをするのか」というような(くや)しさを味わったときである。
「恩を(あだ)で返す」という言葉がある。そのような体験をしたときに悔しい。
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