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あの介護施設には、なぜ人が集まるのか
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くらし
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序 時代の先端をいく介護ビジネスと企業

『あの介護施設には、なぜ人が集まるのか』
[編著]糠谷和弘 [発行]PHP研究所


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「世界一」となった日本の介護


 皆さんは、介護施設について、どのような印象を持っているでしょうか。

 人里離れた郊外に、質素な施設がポツンと建っていて、そこに体の不自由なお年寄りが集い、いろいろな“我慢”を強いられながら生活する。そんな「姥捨山(うばすてやま)」のようなイメージでしょうか。

 もしそうだとしたら、かなり時代錯誤かもしれません。


 介護保険が施行されたのは、平成12年(2000年)のこと。当初は「福祉国家」と言われるスウェーデンなどが「介護先進国」でした。それに続くのが、アメリカやオーストラリア。日本はこの分野では「後進国」でした。その当時は、政治家や介護事業経営者はこぞって海外に行き、そうした先進事例を学びました。

 かくいう私も、旅行会社に勤めていた頃から何度か視察に行っています。北欧、アメリカ、オーストラリアだけでなく、外資が運営するアジア圏の施設などにも訪問しました。そのつど「老後の幸せ」に対する価値観の違いや設備の豪華さ、スタッフのプロ意識に、感心させられました。そして、どうしたら日本の制度下で、このような優れた介護が実現できるだろうかと考えたものです。

 しかし、時代は変わりました。介護保険が施行されて、はや13年が経ちます。この間に、勤勉な日本人は研究を重ね、福祉先進国に少しでも近づこうと頑張ってきました。その結果、どうでしょう。最近、海外視察に出かけた経営者は口をそろえて言います。「なんだ、日本のほうが上じゃないか」と。

 そうです。日本が世界のレベルを超えてしまったのです。

 もちろん、北欧などとは歴史が違いますから、まだまだ追いつけない部分も数多く残っています。ですから、視察することが「無駄だ」とは言いません。もっと勉強すべきこともあるでしょう。住環境などは、各国のレベルに遠く及ばないと思います。

 ですが、「介助」のきめ細やかさや正確さ、「接遇」や「ホスピタリティ」などは、日本のほうがすでに上回っているのではないでしょうか。

 現に、日本よりはるかに後進国である中国や韓国は、これから訪れる高齢化の波に対して、北欧やアメリカ流ではなく、日本式の介護の導入によって対応しようとしています。日本は“視察する側”から“される側”に進歩したのです。

「大競争時代」に突入した介護市場


 こうした急速な発展は、日本人の性質によるものだけではありません。

 介護保険が始まってからの10年は、不景気の時代でした。現役世代は、給与が右肩下がりで、毎年、平均年収が落ちていきました。自動車を持つ若者が減っているなどと、よくニュースで報道されます。
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