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(2021/11/26 追記)

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35年間の取材生活から編み出した 「情報整理」プロの離れ業
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ビジネス
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第4章 パソコン&インターネットとのつき合い方

『35年間の取材生活から編み出した 「情報整理」プロの離れ業』
[著]長崎快宏 [発行]PHP研究所


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1 パソコンは万能ではない

◆もはやパソコンなしでは生きられない


 私が最初に買ったパソコンは、一九八三年の富士通FM‐8で、いまのパソコンに比べたらオモチャみたいなマシンだったが、限りない夢を与えてくれる大きな存在だった。黎明期(夜明け)のパソコンは、ハード的な制約(原始的な機械ということ)がいっぱいあったにもかかわらず、そのとき私がパソコンでやりたいテーマが二つあった。日本語でスラスラと原稿を書くことと、個人データベースを作るということ。現在、この目的を達成して満足しているが、さらにインターネットを加えた三本柱で私のパソコン・ライフは充実した。

 ワープロが普及したいまでは想像しにくいことだが、マッキントッシュも含めて、当時のすべての個人向けコンピュータはワープロソフトの完成度が低く、さらにきれいな邦文を打てるプリンターもなかった。しかし、その後の急進ぶりは周知のとおり。

 もう一つのデータベースだが、私がヒッチハイクで外国を回ったときに撮った写真と、取材メモ(日記)を上手に整理したかった。写真は優に五万枚を超え、取材メモは手帳二〇冊分に達した。個人所有としては、膨大な数だ。私は、これらの資料を見て原稿を書くワケだが、記憶を頼りにあっちこっちひっくり返してやっと見つけ出したら、半日もかかっていた、という苦い経験がたびたびあった。ただでさえ安い原稿料なのに、探し物に時間を食われたら商売あがったりである。なんとか短縮できないか……、パソコンが登場する前からの念願だった。

 それは、データベース化すれば一発で解決する。寝ても覚めてもデータベース、データベース。理想のマッキントッシュは高価なうえ日本語が苦手だったので、国産標準機と言われたNECのPC98を、大枚五〇万円をはたいて購入。それが、私のパソコン・ライフ事始めである。

 以来二〇年、パソコンのおかげで私の仕事は能率アップし、当面の夢がかなって充実した生活を送っている。これについては、詳しく後述する。パソコンなしの生活なんて想像しただけでもゾッとする。もはや、パソコンは私の身体の一部と化し、欠かすことのできない存在なのである。


2 パソコン選びに迷ったら

◆買う前の期待感と買ってからの失望感


 パソコンで、まず失望させられるのがわかりにくいマニュアルだ。「難解な文章を並べ、わざとわからないように意地悪してんじゃないの」と、勘ぐりたくなるくらいの不親切ぶり。消費者をナメんのもいい加減にしろ!

 メーカーも、最近やっとこのへんの事情(ユーザーはマニュアルを読まない)がのみこめたようで、電話できちんと説明できる優秀なスタッフをサポートセンターに置き、以前より(二〇世紀まではダメだった)少しはサービスが向上したようだ。私は、ほとんどのメーカーのパソコンを使ったが、サポートに関しては外資系がよく、特に二四時間サービスのDELLが突出している。サポートセンターの運営は、ことのほかお金がかかるが、いつ何時起こるかしれないトラブルに、親身になって相談に乗ってくれる企業の姿勢は、もっと高く評価すべきだろう。

 現在、マニュアルが電子化されて分厚い本は姿を消したが、初心者が理解できないコトに変わりはない。これは、マニュアルを書くテクニカルライター(パソコンに詳しい作家)が稚拙なせいだ。それと、新製品の発売サイクルが短いため、こんなコト(儲からない)にお金と時間をかけていられないからである。相変わらずの、ユーザー無視。

 幸い私には、パソコンに詳しい友人がいるので、うまくいかないときは助けてもらう。けれども、彼らの貴重な時間を奪うワケだから、お礼の食事と交通費ぐらいは出さないといけない。その出費は、一回一万円ぐらいかかる。

 パソコンの知識なしで、一般の人がパソコンを自由に使えるような日が、いつやってくるのだろうか。素晴らしい可能性を秘めているのだが、それを十分に活かしきれないのは残念だ。

◆パソコンの魅力〈ソフトでいろんなコトができる〉


 それなのに、なぜみんなパソコンを買うのだろう。ソフトを入れればいろいろなコトができるからである。この拡張性のよさがウケて普及した。ワープロは、もともとパソコンに文書作りのソフト(その他通信機能など)を限定して開発された商品だから、操作性のよさと高機能のわりに値段が安いのが特長。しかし、ソフトが固定されるので、それ以外のコトをやらせようとしても、それができないのがネックとなって衰退した。

 ワープロは、日本独自の製品だった。単純なアルファベットのみを使う欧米の言語では、漢字変換のような複雑なプログラムが必要ないので、パソコンにワープロのソフトを入れて文書作りをする。だから、ワープロ専用機は存在しない。

 その点パソコンは、ソフトを入れれば(インストール)いろいろなコトができるので、ユーザー好みの道具に仕立てることができる。これが、パソコンの大きな魅力であり、欠点でもある。その拡張性の高さゆえ、新しくソフトを入れると正しく作動しなかったり、むずかしい設定をする必要が出てくる。ウィンドウズのOS(基本操作プログラム)自体の不完全さに起因するのだが、ユーザーが泣き寝入りする以外に手だてがない。

 パソコンに不満を抱く人は、「使用目的」がハッキリしないコトが最大の原因だろう。「あれもできる、これもできる。パソコンで明るい未来を……」なんていうメーカーの宣伝文句に、簡単に乗る消費者側にも問題がある。パソコンに完璧さを求めてはいけない。この、融通のきかないガチガチ頭の持ち主(本当はソフトの問題だが)は、一切の「あいまいさ」を拒絶する。ユーザーの設定がちょっと違えば、情け容赦なくそっぽを向いて相手にしてくれない。この二点を踏まえて「ほどほど」につき合えば、パソコンはけっこう「使える」道具ではある。

◆迷ったら、ノートパソコン


 魅力的な新機種が次々と登場し、パソコン選びに悩む。機能が高性能化する一方で、値段はドンドン下がるという、消費者にとっては嬉しいデフレ・スパイラル。いつ買ったらいいのか迷ってしまう。値段で選ぶか、性能で選ぶか?

 ポイントは、次の二点。機動性で選ぶならノート型、コストパフォーマンス(買い得感)重視ならデスクトップ型(卓上タイプ)にしよう。パソコンは相当に置く場所を食うから、日本ではスペース節約の面でノート型が売れている。

 もし、あなたが初心者で、まわりにパソコンに詳しい人がいなかったら、ノート型をお勧めする。何度も言うが、あとからソフトを追加すると、調子が悪くなることが多いからだ。焦る、戸惑う、固まる、ガッカリする。ときにパソコンを買ったことを後悔したりする。

 ソフトにも人間社会同様に相性の善し悪しがあり、新しいソフトがインストールされると、先輩ソフトが意地悪して仲間はずれの行動をとることがよくある。

 わが家の八Mbps・ADSL回線は、中継点のはしっこにあるため二Mbpsしか出ないので、速くしようと某社の速度アップソフトをインストールしたら、なんと〇・五Mbpsに速度ダウンしてしまった。

 ソフトどうしが干渉したら、ある部分(たいていコンフィグ)を書き直すか、入れたばかりの新しいソフトを取り外すと治るが、前者は初心者にはまずムリだ。パソコンの詳しい人に相談しよう。パソコンのトラブル解決は、身近の協力者に頼るのがよい。
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