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説得と交渉の法則
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ビジネス
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1 これだけは欠かせない。説得力の三つの要素

『説得と交渉の法則』
[著]永崎一則 [発行]PHP研究所


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 説得は、相手の納得や行動を求めることを目的とした話の働きですから、自分の思っていることを、ただ一方的にしゃべったり、強引に押しつけたりするだけでは成功しません。相手がその気になるようにしむける点がその大きな特徴です。

 つまり、知的にわかったという「説明」や、しかたなく動かされているという「強制」ではなく、相手に自発意志を起こさせることが説得の決め手になるのです。

 私たちはよく「人生は説得の連続である」といいます。とくに、異質の人たちが共通目標を達成するために力を合わせていかなければならないビジネスの世界では、説得の場が無数にあります。だから仕事とは説得の連続であるといっても過言ではありません。

 職場においては上司を、同僚を、そして部下を説得しなければ仕事は少しも果たされません。営業マンが物を売るということ、また、客のニーズに合わせた企画や製品について納得を求めるということも説得の一つです。あるいは、内部における他部門との調整にも、説得力は欠かせない能力の一つになります。どんなに力んでみても、自分一人の力ではどうにもならないことが多いからです。

 でも、ただ手をこまねいているだけでは、他人の協力を得ることはできません。

 それでは、説得を支えている基本的な力とは、どんな要素から成り立っているのでしょうか。

 それを知るためには、私たちの日常生活をふり返ってみて、自分が人に説得されなかったのはどんなときだったかを、裏返しに考えてみることが近道です。
その人を信用できないというとき
言っていることが矛盾しているとき
理屈はそうかもしれないが、そんな言い方があるだろうか、と人を人とも思わない話し方に反発を感ずるとき、また、よくわからなかったというとき

 などではないでしょうか。このように見てみますと、説得されない理由とは、人、説得内容、その場・その時の条件に合った話し方でなかった、ということになりそうです。このことは、どんな話の場合でもいえることです。

 よく考えてみますと、「だれが」という話し手の人間性からにじみ出る力、これを私は「心格力」と言っています。「なにを」という「内容力」、そして、「どのように」という「対応力」が問題にされているということがわかります。この三つが説得力に直接つながるものであり、欠かせない要素であるということができます。

 私は、この三つの相乗を「話力」と名づけています。説得力は他の力、つまり説明力、忠告力などと同じ話力の中の一つなのです。ただその目的がそれぞれ違うということです。

 話力における心格力は、その人の人間性からにじみ出る心の豊かさや品性・品位の力を意味します。人を自発的に動かす推進力という面で安心してついていける人徳、つまりその人の重みが問題になります。人間性は絵を描く場合や歌を歌う場合なども含めて、どんな場合にでもいえることです。

 横山大観画伯は生前、「絵を描く人間をつくることがむずかしい」と言っていました。また、オペラ歌手の砂原美智子さんも「歌は心で歌うものです。声には好き嫌いがあります。しかし、それを超えて心は人を動かします」と言っています。

 私はこれらのことに、一つの世界をつきつめた方々のことばの重みを感じています。理想的にいえば、説得者のカリスマ性ということになります(そこまで高めるのはたいへんなことですが……)。

 内容についても同じことがいえます。説得されている中身に矛盾があったり、それが狭く薄っペらなものだったりすれば、人を動かすパワーにはほど遠いものになります。

 さらに、相手が話し手の話していることを、そのとおり受けとめてくれなければ話した意味がありません。そして、感情をもった人間である以上、その心の法則に合わなければ拒否されるし、同意を求めることは不可能です。

 説得力は「だれが」「なにを」「どのように」という、別な表現をすれば「心格力」「内容力」「対応力」の三つの力の相乗効果から生まれてくるものであって、部分的な技巧に流れてはいけないものなのです。話とはこれらを含めて、あらゆることを予見してなされるものです。

 話の無免許運転をやってはいけない、このことをまず銘記すべきです。
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