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頭のいい子が育つパパの習慣
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教育
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まえがき

『頭のいい子が育つパパの習慣』
[著]清水克彦 [発行]PHP研究所


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〜 子どもを伸ばすのは父親しだい 〜


 私は、在京ラジオ局でニュース情報ワイド番組を担当するかたわら、小・中学校受験の現状を取材したり、首都圏の大学で学生たちに時事問題を教え、就職活動のための面接指導などをしている。

 そんな中で、私は「子どもを伸ばすのは父親しだい」という確信を強く持つようになった。

 ニュースで扱う青少年犯罪は、背景を調べてみると、父親が子どもに対して過干渉だったり、逆に放任してきたことで起こる場合が多い。

 父親が医者や歯医者といったエリート一家で相次いだ凶悪事件を取材してみると、ほぼ全てが、このどちらかのパターンにあてはまるのだ。

 一方、私立や国立の小・中学校受験で、家族が団結して子どもを志望校に合格させることができた家庭を訪問してみると、父親と子どもの対話時間がほどよく確保されてきた家庭ばかりであることがわかる。

 子どもの学力をアップさせ、受験に成功した家庭には、「どの学校を受験するか」だけではなく、睡眠やテレビの視聴時間、食生活やお手伝いなどに関する家庭内のちょっとしたルールも、子どもの考えも踏まえて家族全員の話し合いで決めている、といった共通点がある。

 さらに、私自身が講師として教壇に立ち、いくつかの大学の学生と接してみてわ
かったことだが、世の中の出来事に敏感で、(私はこういった仕事に就きたい)というビジョンを持っている学生は、小・中学生の頃から父親の影響を色濃く受けてきた学生が多い。
「よく父と経済の話をしていましたから金融関係に進みたいです」
「父がいつも楽しそうに街づくりの面白さを話してくれていたので、不動産か建設会社が希望です」

 こうした声から判断しても、家庭の力、とりわけ父親の力は、子どもの成長を左右する大きな要素になることがわかる。

 言うまでもなく、子どもたちが学ぶ場所は、特に小・中学生の場合、学校と家庭が中心になる。

 しかし、このうち学校教育は、いくら政府が「教育再生」を最重要課題として推進し続けたとしても、効果が上がってくるまでに、かなりのタイムラグが生じると
思われる。

 改革に現場の混乱はつきもので、仮に「ゆとり教育」路線を転換して授業時間数を増やしたとしても、そして、教員免許更新制などの導入に踏み切ったとしても、
数年間は先生たちの間で動揺と反発が生じてしまうだろう。

 加えて、今の公立校では、先生が国や都道府県などから届く年間数百本もの調査文書の作成や児童生徒の生活指導に追われ、忙殺されている問題もある。

 文部科学省が実施した勤務実態調査によれば、公立校の先生の残業時間は一日平均で約二時間に達し、勤務中の休憩時間はわずか十分程度しかないという。
これでは当面、学校教育に多くのことは望めず、子どもを確実に伸ばせる場所は家庭しかないということになる。

 ここでひとつのデータを見ていただきたい。

 次に示すデータは、子どもが首都圏の難関私立中学に合格した一〇〇家族を対象に実施した独自調査の結果である。

 もちろん、子どもを伸ばす=難関中学に合格させること、ではないが、少なくとも激戦を勝ち抜くだけの学力を身につけさせたことも、子どもを伸ばした成果と考えることができると思う。各家庭でどんな風に子どもに接してきたかを読み取ってほしい。

家庭で子どもと接する場合、特に何か気をつけてきたことはありますか? (開成、麻布、駒場東邦、海城、桜蔭、女子学院、豊島岡女子、慶応普通部などに子どもが合格した一〇〇家族を対象にアンケート ※複数回答)

1 できる限り、親子で話をしながら食事をとることを心がけた……六八家族
2 新聞やニュースを見ながら世の中の出来事や仕組みについて会話をした……五四家族
3 叱るよりほめることを意識し、子どもの力を信頼してきた……五一家族
4 社会や理科は実生活から学ばせたいと考え、見学や観察を生活に取り入れた……三九家族
5 テレビ(パソコンやゲーム含む)を見る時間を制限した……三七家族
6 子どもを交え、家族で夢や特技について語り合った……三二家族


 これを見れば、どの家庭も、親子の対話を重視し、机上の受験勉強だけでなく、さまざまな体験を踏ませ、家族間の対話や規律ある生活を大切にしてきたことがうかがえる。

 その中心にいたのが父親である。
「塾や学校でつける学力だけでなく、父親が社会の動きなどを息子に話してくれたことが大きかった」(開成中合格者の母親)
「父親が娘に学習する楽しさを教え、机に向かう習慣をつけてくれたことが合格につながった」(桜蔭中合格者の母親)

 このように、首都圏でも特に難関と呼ばれる中学に子どもを合格させた家庭のほ
とんどが、父親の積極的な教育参加によって子どもを伸ばしてきたのである。

 皆さんの中には、(中学から私立に子どもを入れることができる家庭は、進学塾や家庭教師に潤沢に教育費を投下できる特別な家庭だ)という思いがあるかもしれない。

 しかし、難関中学に合格させた親たちの教育姿勢は、アメリカの心理学者で子ど
もたちの精神発達に詳しいエレン・ウィナー氏が、著書『才能を開花させる子供たち』の中で記した、子どもを伸ばす一般的な家庭の特徴と見事に一致している。

伸びる子どもを育てる家庭の六つの共通点(出典:『才能を開花させる子供たち』日本放送出版協会)

○才能ある子どもは一家の特別な子どもである。
○知的刺激に富む家庭である。
○子ども中心の家庭である。
○意欲的な親である。
○子どもの後押しに熱心であるばかりでなく、自主性も尊重する家庭である。
○高い期待をかけるだけでなく、子どもを(いつく)しみ精神的な支えとなる家庭である。


 つまり、中学受験をさせる・させないにかかわらず、また、親の収入や塾に投入した金額の多寡とも関係なく、親の接し方ひとつで、子どもは伸びたり伸びなかったりするということである。
・親が食生活や睡眠時間などを大事にすれば、子どもも体力がつき、何をしても集中してやるようになる。
・親が仕事や社会の出来事について話して聞かせれば、子どもは自然と世の中に目を向けるようになる。
・親が夢を語れば、子どもも将来の夢を持つようになり、学ぶ意欲が向上する。

 これらは現在、立命館小学校で副校長を務める山英男氏や民間人校長として東京・杉並区立和田中学校を大きく変えた藤原和博氏らから取材した話をまとめたものだが、彼ら「カリスマ教師」と呼ばれる教育者ですら、異口同音に、「子どもを伸ばすには家庭教育がもっとも大事」と語っている。

 中でも共通しているのが、「子どもを伸ばすのは父親しだい」「日頃の父親の姿勢によって子どもは変わる」というキーワードなのである。

 私は、本書『頭のいい子が育つパパの習慣』の中で、こういった声も含め、これまで多くの学校関係者や教育関係者に取材してきたことをベースに、「どんな父親なら子どもを伸ばせるのか」「父親がどういう生活をすれば、子どもの学力は向上するのか」などをテーマに、詳しく述べていきたいと思う。

 加えて母親や祖父母を含め、何とかして子ども(孫)を伸ばしたいと考えている人にも、ちょっとしたヒントになれば、これほど嬉しいことはない。

清水克彦
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