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逆境をはね返す心理学 折れない心のつくり方
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生き方・教養
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第6章 幸せになるための感情コントロール

『逆境をはね返す心理学 折れない心のつくり方』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


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 恨みを断ち切る

 

 夜中に目が覚める。悔しくて眠れない。

 するとその人のことばかり考える。自分の意識はその人に集中する。まさに注意の対象は「その人」になる。

 そしてその人のことを考えていれば考えているほど、その人にとらわれてしまう。

 そしてその人に意識を取られれば取られるほど、その人が悔しくなる。

 その人が悔しくなるのに比例して、こちらは不幸になる。その人のことを考えていればいるだけ、悔しさが増してくる。

 幸せなことを考えていれば考えているほど幸せになってくるように、その人のことを考えていれば考えているほど不幸になっていく。

 意識の対象をコントロールできれば人は幸せになれるし、意識の対象をコントロールできなければ、ドンドンと不幸になっていく。

 ただそれが分かっていても、悔しいときには、なかなか注意の対象を変えることができない。

 ほかのことを考えなければ自分はいよいよその人を恨み、いよいよ不幸になっていくと分かっていながらも、その人のことを考えてしまう。

 するとその人がいよいよ悔しくなる。

 その人のことを考えれば考えるほど恨みは強くなる。恨むことで恨みの感情は強くなる。

 何かほかの楽しいことを考えられれば恨みの感情は強くはならない。

 しかし人を恨んでいるときにはなかなかほかのことに注意がいかない。自分を利用した人、自分から搾取した人、裏切った人、騙した人、自分をバカにした人に注意が固定される。

 その人に注意が固定されることで恨みの感情は、雨後の竹の子のように成長してくる。

 もちろん恨む人は一人ではない。

 あの人を恨み、この人を恨む。「そういえばあの人も……」と恨む範囲も広がっていく。こうして恨めば恨むほど恨みは強くなり、範囲も広がる。

 最後には対象無差別の恨みになる。

 この悪循環を断ち切るのには、やはり声に出したり、紙に書いたりして、視覚や聴覚に頼ることしかないであろう。

 つまり「明日はきっといいことがある」と紙に書いてみる。何度でも大きな字で書いてみる。そして声に出して読んでみる。

 そしてその人以外の人の写真を見る。楽しかった昔の写真を見る。視覚に訴えて自分の注意を恨んでいる人から離す。

 少なくとも、悔しさに身を任せてしまうよりも、悪循環は和らぐ。

 悔しい人のことを考えていると、際限もなく悔しくなっていく。

 人を殺してしまうのは、この悪循環を断ち切れないで、膨れあがった憎しみに支配されてしまったからである。

 よくテレビなどで「それにしてもこれだけのことで人を殺すなんて」ということを言っている人がいる。

 そのように言うコメンテイターの気持ちが分からないではないが、殺す人だってはじめからそこまで凄い憎しみを持っていたわけではない。

 はじめはそう言うコメンテイターと同じだったかも分からない。しかし自分の意識をその人に取られてしまったときから、事情は違ってきた。

 どんどんどんどんと憎しみが膨れあがっていったのである。そして最後は殺人までいってしまう。

 人からもてあそばれた。誰でも悔しい。

 問題はそれ以後の話である。ある人は自分の感情をコントロールできた。つまり自分をもてあそんだ人から意識をそらすことができた。

 注意の対象を変えることができたか、できなかったかの違いである。

 そしてはじめのうちに注意の対象を変えることができれば、案外簡単にできたのに、次第に変えることが難しくなる。

 憎しみがだんだん強くなるからである。意識がどんどん固定されていく。

 

 憎しみにとらわれてしまう人

 

 誰かに注意を持っていかれるということは、釘を打ってどんどん釘が深くなっていくようなものである。なかなか抜けなくなる。

 もちろんその前にその人の無意識に憎しみがあったということはあるだろう。

 その人の無意識に憎しみがあれば、いったんある人を憎み出すと、際限もなくその人を憎み出す。

 無意識にもの凄い憎しみがある人が、誰かにもてあそばれる。そしてその人を憎み出す。すると注意の対象を変えることが難しくなる。
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