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いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道
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生き方・教養
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第十一章 克己 ―― 自分に克つ

『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道』
[著]新渡戸稲造 [訳]岬龍一郎 [発行]PHP研究所


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◆大人物は喜怒を色に表さない

 武士道は、一方において不平不満をいわない忍耐と不屈の精神を養い、他方においては他者の楽しみや平穏を損なわないために、自分の苦しみや悲しみを外面に表さないという、礼を重んじた。この二つが一つになってストイックな心を(はぐく)み、ついには国民全体が禁欲主義者的な性格を形成した。しかしながら私は、この禁欲主義は外面的なものだと思っている。なぜなら、本当の禁欲主義は国民全体を特徴づけるものにはなりえないからである。

 とはいえ、日本人の習慣や習俗のあるものは、外国人から見て冷酷に映るものがあるやも知れないが、実際のところ、私たちは世界に住むどの民族にも劣らぬ優しい感情を持っている国民なのである。

 ある意味では、私たち日本人はほかの民族よりもはるかに多くの、まさに何倍も物事に感じやすい性質をもっていると、私は確信している。というのも、自然に発する感情を抑えようとすること自体が、苦しみを伴っているからである。

 想像してみるがよい。少年、そして少女も、自分の感情を抑えきれずに涙を流したり、苦しみのうめきを外に表さないように教育された場合、このような努力は彼らの神経を鈍くしてしまうのだろうか、それとも一層、敏感にするのだろうか。これは生理学上の問題である。

 サムライにとってすぐに感情を顔に出すのは男らしくないとされた。「喜怒を色に表さず」というのは立派な人物を評するときに使われる常套句(じようとうく)である。
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