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いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道
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生き方・教養
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第十五章 武士道はいかにして「大和魂」となったか

『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道』
[著]新渡戸稲造 [訳]岬龍一郎 [発行]PHP研究所


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◆民衆に規範を示した武士道

 武士道の徳目(とくもく)は私たち日本人一般の水準よりはるかに高いものである。だが、これまで私が見てきたものは、山並みのようにそびえ立っている武士道の徳目の中の、ひときわ秀でたほんのいくつかにすぎなかった。

 太陽が昇るとき、まず最初にもっとも高い山々の(いただき)を紅に染め、やがて徐々にその光を中腹から下の谷間に投じていくように、初め武士階級を照らしたこの武士道の道徳体系は、時が経つにつれて、大衆の間にも多くの信奉者を引きつけていったのである。

 民主主義は天性の貴公子をその指導者として育み、貴族主義は民衆の中によき貴公子の精神を吹き込む。「仲間に一人でも賢い者がいれば、みんな賢くなる。伝染力というものはそれほど速い」とエマソンがいったように、美徳は悪徳に劣らず伝染する力を持っている。どのような社会的身分や特権も、道徳の感化力を拒むことはできない。

 アングロ・サクソンの自由獲得の栄光については、いくらでも語ることができるが、その運動が一般大衆の中から高まりをえることはごくわずかであった。それはむしろ地主階層や紳士たちによって導かれたのである。M・テーヌが「ドーバー海峡の向こう側(イギリス)で用いられる三音節の単語、つまりgen-tle-manはイギリスの社会を要約している」と述べているのは正しい。

 だが、民主主義はこのような言い方に対して、自信をもって反論するだろう。
「アダムが耕し、イブが織ったとき、いったい紳士はどこにいたのか」と。
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