読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-1
kiji
0
1
1274015
0
心を整えるランニング
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
1 「落ち込み・うつ」から抜け出す

『心を整えるランニング』
[著]ウィリアム・プーレン [翻訳]児島修 [発行]ディスカヴァー・トゥエンティワン


読了目安時間:6分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

Depression


 

自由とは、何もしていない状態を表すのではない。

全力で取り組める、自分にとって

最適な対象を選べる状態にあることなのだ。

―パウロ・コエーリョ『ザーヒル』

「落ち込み・うつ(depression)」は、幅広い症状を表す言葉だ。また、その原因を特定するのも簡単ではない。

ホルモンバランスの乱れ、ショックな出来事、薬物の乱用から生じることもあれば、孤独、不健康な食事、ネガティブな行動パターン、トラウマになる幼児期の体験などの結果として生じることもある。


 

特に近年、うつが増加している。イギリス国民保健サービス(NHS)によれば、イギリスの人口の一割が人生の一時期にうつを患うという。

うつ病に苦しんでいる人々が身の回りにいる人も多いだろう。うつに襲われる可能性は誰にでもあるのだ。


 

マインドフル・ランニングの効果

 

マインドフル・ランニングは、心と身体の両面から落ち込み・うつに対処することができる。

身体を動かすと気分は前向きになりやすくなる。運動が気分を改善することを示す研究結果は実に多い。

2006年にオランダで実施された1万9288人の双子とその家族を対象にした調査によると、運動をしている人は、そうでない人に比べ、不安、うつ、神経症が少なく、社交的である傾向が見られた。


 

マインドフル・ランニングは、内なる世界を探検するものだ。自らの思考や感情、気分を見つめることは、自分自身どうしたいかを自覚することにつながる。

それは、植物が光に向かって成長しようとする働きに似ている。適切な環境を与えてやれば、私たちの心は植物と同じように、自然と健全な方向に向かおうとする。

運動をする、食事を改善する、自分のための時間をつくる、ボランティア活動や習い事をはじめるなどのポジティブな行動は、癒しを促す。


 

ネガティブな感情が湧き上がってきたら、身体の感覚に意識を集中させよう。そして、嫌な思考や感情が過ぎ去るのを見守るのだ。

簡単ではないが、訓練を続けることで、ネガティブな考えや気持ちにとらわれずに客観的にとらえ、うまくやり過ごせるようになっていく。


 

落ち込み・うつの原因

 

落ち込み・うつは、誰でも生じうる。何一つ不自由をしていないような成功者も例外ではない。その症状・兆候には、次のようなものがある。


 

■ 疲労感やエネルギー不足

■ 強い喪失感・悲しみ

■ 自信・自尊心の低下

■ 集中力の低下

■ 楽しいと感じるものが、楽しめなくなる

■ 常に不安を感じる

■ 人と会うのが億劫になる。親しい友人でも会いたくない

■ 無力感

■ 絶望感

■ 睡眠障害(夜、眠れない。朝、起きられない)

■ 罪悪感

■ 低い自己肯定感

■ 仕事・学業への支障

■ 性欲の減退・性生活上の問題

■ 身体の痛み

■ 自殺念慮


 

これらのうち4つ以上が該当する場合は、重度の抑うつの症状を抱えている可能性がある。まずは医師の診断を受けること。うつ病と診断されたなら、必ずしもマインドフル・ランニングを実践することがよいとは限らない。

さらに、一般的なうつの原因としては、以下のものが挙げられる。自分にあてはまるものがあるか確認してみるといいだろう。


 

■ 人生の大きな変化―失業、離婚など。

■ 喪失―家族との死別。失業、移住、加齢など。

■ 怒り―うつは怒りが抑え込まれた状態であるとも言われる。

■ 硬直した思考―思考に柔軟さがない。

■ 小児期の体験―虐待、育児放棄など。

■ アルコール依存―一時的な気晴らしにはなるが、長期的には悪影響をもたらす。

■ 過度の自己批判―自分に厳しすぎると幸福を感じにくくなる。

■ その他―漠然とした気分の落ち込み。過去の後悔や生活困窮など。


 



 問いかけてみよう 


 

Q1 どんなときに気分が落ち込むだろうか?

■ いつの間にか少しずつ徐々に気分が落ち込んでいくのだろうか?


 それとも、何かきっかけとなる出来事があって気分が落ち込むのだろうか?

■ 気分が落ち込むと、それはどれくらいの時間続くか?

■ 落ち込んだ気分がさらに悪化するのはどんなときか?


 逆に、落ち込んだ気分が改善するのはどんなときか?

■ 気分が落ち込んでいるとき、何をやりたくないと感じたか? その理由は?

■ 何度も繰り返し頭に浮かんでくる考えはあるか? 


 それは合理的なものだろうか?


 

Q2 落ち込むと、身体にどんな感覚が生じるだろうか?

■ 気分が落ち込むとき、身体はどんな感じになるだろうか?


 たとえば、頭の中が騒々しい感じがする、口の中が苦くなる、


 嫌なにおいがする、震えがする、冷や汗が出てくる、胃痛がする……。


 

Q3 落ち込んでいる気分は、どんなものだろうか?

■ 落ち込んでいる気分を映像で表現するとしたら何が思い浮かぶだろうか?


 黒い雲、濃い霧、黒い犬、混じり合った色……。 

■ その“何か”(黒い雲など)に名前をつけるとしたら?


 その名前にはどんな意味があるか?

■ その“何か”は、自分に何を求めているだろうか?


 

Q4 落ち込みが訪れたときに、どんな反応をしているだろうか?

■ 自分を責める? 自分に同情する?

■ 周りにどんなふうに扱ってもらいたいだろうか? 

■ 友人が同じように落ち込んでいたら、自分はどんなふうにケアするだろうか?


 



 やってみよう 

 

1 「気分日記」をつける

形式はどのようなものでもよい。朝一番や就寝前など、時間を決めて日記をつけよう。その日の気分や思ったことを自由に書いていく。

なぜそのような気分になったのか、そのようなことを考えたのかを分析する必要はない。重要なのは、正直に書き出していくことだ。

紙に書き出すことは、自分の状況を客観的に見ることにつながり、自己否定的な思考の堂々巡りを止めることができる。気分に影響を及ぼすパターンが把握できるというメリットもある。

日記はマインドフル・ランニングの大事な旅仲間になってくれるのだ。


 

2 エクササイズをする

深呼吸、ヨガ、瞑想などのエクササイズも落ち込みの改善に効果的だ。どうしても軽いランニングに出かける気分になれないときに試してみてほしい。


 

3 日々の生活を見直す

人間関係や健康のために毎日実行するルーチンを決めるのがオススメだ。いきなり努力のいるようなことをはじめてはいけない。ランニングでいきなりマラソンに出かけるようなものだ。10分の散歩、1分のマインドフル・ランニングからはじめよう。

大切なのは「小さな変化」だ。小さな変化の積み重ねがやがて大きな効果をもたらしてくれる。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:2648文字
      この記事を収録している本
      レビューを書くレビューを書く

      今レビューすると30ポイントプレゼント! 今レビューすると15ポイントプレゼント! 犬耳書店で初めてのレビューはさらに30ポイント! ポイント詳細はこちら

      この本の目次