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ウケる人、スベる人の話し方
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生き方・教養
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はじめに

『ウケる人、スベる人の話し方』
[著]渡辺龍太 [発行]PHP研究所


読了目安時間:6分
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 早速ですが、次の2つの例を見比べてください。





 いかがでしょうか。


 この両者のどちらが「スベる人」であるかと言われれば、100人中100人が、当然のように前者の、1枚目のイラストの人物だと答えるでしょう。



 前者は、いうなれば「素人お笑い評論家」です。


 この人たちは、「そこはこう話すべき」とか、「オチはこうあるべき」などと、まるでお笑いの専門家のようにふるまい、話したりしています。


 しかし、周りからは煙たがられて、むしろ「スベる人」扱いされてしまっています。



 一方、後者は、「一般社会でウケる人」です。


 この人たちは、別にお笑いに特別詳しいわけでも、誰も知らないような「秘伝のウケを取る技術」を知っているわけでもありません。


 ですが、一緒に話していて会話が盛り上がるので、「ウケる人」と認識されています。



 しかし、今、多くの人は、前者の「素人お笑い評論家」となってしまっています。


 その理由としては、大規模なお笑いブームがあり、テレビのバラエティ番組で芸人のフリートークを見聞きする機会が増えたからでしょう。その結果、素人でもお笑いのテクニックやウケを取る技術に、表面的に詳しくなったことが挙げられます。



 それに加えて、最近は「コミュニケーション能力」が新入社員に求められる能力の1位となるなど、「面白い話をすること」に対するニーズが、以前より高まっています。


 そのために、何とか面白い話をしようとして、身近な存在であるお笑い芸人のテクニックを、浅く真似したがる人が増え、素人お笑い評論家が増えていると私は考えています。



 ですが、多くの人は、大きな勘違いをしてしまっています。


 それは、一般社会で普通の人が笑いを取る方法と、テレビでお笑い芸人が笑いを取る方法は、明確に異なるということです。


 世間では、お笑い芸人のような複雑なことを言いたがる人が多くいますが、普通の人は会話中に、「誰でも言える、単純でカンタンなことでよく笑っている」のです。


 この視点が足りないばかりに、どれだけ話を面白くしたいと思っていても、空回りして、スベる人になってしまっているのです。


ウケる人は、単純でカンタンなことしか話していない!



 なぜ、私がこのように思うのか。そのルーツは私自身の経験にあります。


 実は昔、かくいう私も、「素人お笑い評論家」のようになっていた時期がありました。


 お笑い芸人を志していた高校生の頃、当時の私は、一種のお笑いマニアのようになっていて、(とが)ったことだけが面白いというポリシーを持っていました。



 もちろん、そんな素人お笑い評論家のネタがウケるはずはありません。


 しかし、何を思ったのか、その頃のスベっていた私は、「人を笑わせるために、もっと尖らなくてはならない」と思い込んでいました。そこで、もっと尖ったお笑いを求めて、なんとか親を説得して、大学生としてアメリカに留学することにしたのです。



 渡米した当初は、相変わらずで、あきらめて日本に帰ろうかと思ったこともありました。しかし、ちょうどその頃、「インプロ」というアドリブトーク術に出会ったのです。

「インプロ」とは、日本語に訳すと「即興力」。その場その場の状況に応じて、即興で場が盛り上がる会話ができるようになるコミュニケーションメソッドのことです。



 そこで、私は、とても衝撃の体験をしました。それは、ただインプロのインストラクターが指示した通りに話しただけで、それを聞いていたアメリカ人が、突然笑い出したのです。


 しかも、正直に言って、話している私自身がそこまで面白いと思えない、とてもカンタンで、単純な、誰でも言えるような内容だったのです。


 それにもかかわらず、周りの人がそれを聞くと「面白かった!」と言うのです。



 これは、尖ったカッコいい笑いを追い求めてきた「素人お笑い評論家」の私にとって、本当に目からウロコの体験でした。この瞬間、「大半の人は、誰でも言える、単純でカンタンなことでよく笑う」という事実に気づいたのです。



 この法則に気づいた私は、その後、本格的にアメリカでインプロを学びました。


 そもそもインプロは、それ自体が、科学的に研究されたメソッドで、誰でも身につけることができるように習得術が用意されています。


 その体系的にまとめられた「人間が笑う話のロジックのパターン」を、私は1つずつ自分の頭に叩き込んでいきました。



 そのおかげで、帰国後、私はお笑い芸人になることはできませんでしたが、NHKの番組でディレクターとして働いたことをきっかけに、放送作家として活動することができました。今では、放送作家としてプロのお笑い芸人や俳優の方にトークを指導した経験を活かしながら、一般の方向けのアドリブトーク講座も受け持ち、成果をあげています。


 その理由は、「芸人の世界でウケるパターン」と「一般社会でウケるパターン」の違いを正確に把握し、普通の人を「シンプルにウケる人」に変えるメソッドを確立したからです。


ウケる人になるためには「スベる理由」を知るのも重要



 よって、本書では、インプロをマスターした私の知識と経験から、普通の人がシンプルにウケるためのアルゴリズムを、誰でも真似できるように紹介・解説していきます。



 その中で、日本のお笑い芸人の例も入れていくつもりです。


 ただし、よくある書籍のように、特定のフレーズを真似してください、なんてことは言いません。必ず「誰でも、すぐできる」考え方やノウハウに、逐一落とし込んでいます。



 また、ウケる人側のアルゴリズムを学ぶだけでは不十分だと思い、スベる人側のアルゴリズム=「なぜ、素人お笑い評論家になってしまうのか」という視点も盛り込みました。



 なぜなら、多少、ウケる回数が増えたとしても、(ひん)(ぱん)に周りをドン引きさせるようなスベり方をする人を、周りは誰も「ウケる人」と認識しないからです。


 そのため、本書は、ウケる人とスベる人を終始対比させる形で、その考え方の違いを述べていく形式としています。



 現状、あなたがどんなに他人から「スベる人」と思われていようと、関係ありません。「ウケる人になりたい」という意思と、学習意欲と、この本があれば十分です。


 本書を読めば、ウケる人、スベる人の考え方の違いが一目でわかり、ウケる人になれるはずです。というわけで、「ウケる人」になった明るい未来を想像しながら、楽しく読み進めていってください。


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