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エリック・ホッファー 自分を愛する100の言葉 「働く哲学者」の人生論
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生き方・教養
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part.6 セルフコントロールについて

『エリック・ホッファー 自分を愛する100の言葉 「働く哲学者」の人生論』
[著]小川仁志 [発行]PHP研究所


読了目安時間:14分
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極端な利己主義者は、特に欲求不満に陥りやすい。人は利己的になればなるほど、より痛切に失望を感じる。それゆえ、自己放棄の権化であると誰でも信じて疑わないような人こそ、極端な利己主義者なのである。

『The True Believer』



 利己主義であるということは、自分を愛しているということでもあります。それは決して悪いことではないでしょう。ただ、極端な利己主義は違います。その場合は、自分を偏愛しているのです。


 偏愛は愛と違って、ゆがんでいます。場合によっては、自分を放棄することさえある。ホッファーも自己放棄の権化は実は極端な利己主義者だと言っています。たとえば、本当に自分のことしか考えない場合、自分の満足するものが手に入らなかったらどうなるでしょうか?


 おそらく極度の欲求不満に陥ります。失望もするでしょう。そして自暴自棄になるのです。もう完全にセルフコントロールできていない状態です。


 言い換えると、セルフコントロールするためには、あまり自分のことばかり考えていてはいけないのです。逆説的に聞こえるかもしれませんが、セルフコントロールするためにこそ、他者に配慮する必要があります。


 自分をコントロールできる人は、周りが見えているのです。考えてみれば、自分という存在は、他者との関係によって規定されています。さらに、他者の集合である社会の中で規定されているのです。


 だから極端な利己主義を貫いていては、そもそもこの社会の中で自分を規定することさえできないわけです。


我々の最後には死と完全な無が待ち受けているという事実は、これまで発見されたいかなる絶対的な真理によっても超えがたい確実性がある。それがわかっているにもかかわらず、人びとは、自分の将来性や不満、義務や罪について極度に深刻になりうる。

『The Passionate State of Mind』



 死は誰の元にも訪れます。それはわかっているにもかかわらず、人はいろいろなことに深刻になりすぎる。つまり、どうせ最後は死ぬのがわかっているなら、そんなに深刻に生きる必要はないにもかかわらず、です。


 自分の将来、不満、義務、罪といったことに煩わされる必要などないはずではないか。そうホッファーは問いかけるのです。そして彼は、実はこれがセルフコントロールとしてなされていることを指摘します。


 ホッファーによると、人が深刻になるのは、人生のつまらなさをごまかすためだと言うのです。

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