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エリック・ホッファー 自分を愛する100の言葉 「働く哲学者」の人生論
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生き方・教養
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part.10 自由について

『エリック・ホッファー 自分を愛する100の言葉 「働く哲学者」の人生論』
[著]小川仁志 [発行]PHP研究所


読了目安時間:13分
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注目すべきことは、未来にばかり関心を奪われると、ありのままの現在が見えなくなるだけでなく、往々にして過去を再編成したくなるということである。

『The Passionate State of Mind』



 自由を手に入れたいと願っている人はたくさんいます。もうすでに自由を手にしている人はいいのですが、そうでない限り、自由はこれから手に入れるものになります。つまり、それは未来にあるのです。


 そうして私たちの関心は常に未来に向かいます。さて、ここからが問題です。いったん未来に目が向けられると、現在が見えなくなるのです。さらにホッファーはとんでもない指摘をしています。なんと未来に行くために、過去を再編成し始めるというのです。


 ここで用いられているのは、パスポートの比喩です。つまり、未来に行くのは外国に行くようなものなので、パスポートが要る。そのために過去についての記録を提出する必要があると。しかも、そうしてできたパスポートは偽造であることが多いと言います。


 これはいったい何の比喩なのでしょうか? 少なくともいえるのは、私たちが未来に目を向けるために、自分を偽る可能性があるということです。欲しいものを手に入れるために、これまでの自分の行為や努力からは目を背け、あたかも自分がそれに値するかのように自分に噓をつくのです。


 人間とは都合のいい生き物です。自分にさえ噓をつき、ただ未来にばかり目を向ける。たとえば、頑張ってきたわけでもないのに、結果だけを求める。はたしてこれで自由が手に入るのかどうか、自問自答が必要かもしれません。


自由を測る基本的な試金石となるのは、おそらく何かをする自由よりも、何かをしない自由である。

『The Passionate State of Mind』



 自由がどれだけあるかを測るには、何かをする自由よりも、何かをしない自由に着目すべきだということです。ここでホッファーが出しているのが、ヒトラーの全体主義の例です。


 全体主義の確立を阻むのは、やめる自由だといいます。というのも、行動せずにはいられない人は、うまく利用されてしまうからです。では、やめたらいいようなものですが、それがなかなか難しいのです。


 この例からもわかるように、やるのは簡単ですが、やらないというのは難しいことなのです。それが自由に当てはめられると、なおさらです。やる自由は自分次第のような気がしますが、やめる自由は外的要因も関係してくるでしょう。

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