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「遊んでいる」のになぜか結果の出る人 「頑張っている」のになぜか結果の出ない人
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生き方・教養
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第4章 のんびりしているのに、うまくいく人 しっかりしているのに、つまずく人

『「遊んでいる」のになぜか結果の出る人 「頑張っている」のになぜか結果の出ない人』
[著]川北義則 [発行]PHP研究所


読了目安時間:23分
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── 世渡り上手になれる「楽しく充実して生きるコツ」





 結果ばかりを求めると、本当の楽しみはなかなか味わえない。不本意な結果も進んで受け入れる態度が、生きる楽しみを見つけるためには、とても大切なことだと思う。


 作家の(ゆめ)(まくら)(ばく)さんは釣り歴が五〇年近くになる釣りマニアである。あれだけの流行作家なのに「釣り、ときどき仕事」というくらいだから、その打ち込みようは半端じゃないことがわかる。


 釣りというのは釣れないときもある。「釣れなければおもしろくないだろう」と思うのが普通だが、夢枕さんに言わせれば「釣れない釣りがないとダメ」なのだそうだ。


 なぜか。「釣れない釣りがないと、釣れた釣りが光らない」というのがその理由だ。釣れなかった釣りとか、逃がしてしまった魚のほうが、心に深く残って、それが釣れたときの喜びを倍加させるものらしい。


 雑誌のエッセイでそう書いてあるのを読んで「なるほど」と思った。私は釣りはほとんどしないが、ほかのことでも同じようなことが言える。ゴルフだって、よいスコアが出ない悔しさを味わうから、たまによいスコアが出たとき有頂天になれるのだ。


 大リーグ・ドジャースのトーリ元監督に次の言葉がある。

「成功したときにうれしいのは、失敗したときの挫折、落胆を知っているからだ」


 仕事でも失敗しない人などいないが、失敗したときにどう考えるかで、仕事の楽しみもその後の結果も天と地ほどの差が出てくる。そのことを、もっと真剣に考える必要があるだろう。


 やることなすこと成功していたら、達成の喜びは半減してしまうのではないか。なかなかできないイライラとか焦りも「楽しみは後にとっておくんだ」と思えば、耐えて乗り越える勇気が湧いてくる。

「われわれにとっての最高の光栄は、一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに必ず起き上がることである」


 苦労人で人生智に()けた名言を残したイギリスの詩人ゴールドスミスは、こう言っている。この言葉を理解するには、赤ん坊のことを考えてみればいい。


 赤ん坊が立ち上がろうとする時期、何度転んでも、めげることなく起き上がる。めげるどころか、楽しそうに転んでは起き、転んでは起きを繰り返す。


 それが大人になると、一度、二度失敗しただけで落胆し、「もうダメだ」とあきらめてしまう。こんな調子では何事も成就するわけがない。何よりいけないのは、早々とあきらめてしまうことだ。あきらめてしまっては、そこが終着駅になってしまう。


 また「私はそういうことは嫌いです」と最初から手を出さなければ、永久にその楽しさから遠ざかってしまう。また一度や二度で「おもしろくないや」とやめてしまってもダメだ。うまくいかないときは、うまくいくときのためのお(ぜん)()てと考えて、素直に受け入れる姿勢を持ったほうがいい。


 そういうわけだから「苦は楽の種」なのである。


世渡り上手になるために

うまくいかない経験は喜びの肥やしになる




「福は(わざわい)なきより大なるはなし」


 中国前漢の哲学書『()(なん)()』はこう教える。地味で平凡な生き方を「意気地がない」とか「人物が小さい」などと言って批判する人がいる。例えば元気のいい女房におとなしい亭主。こんな組み合わせだと女房から不満が出てくる。

「お隣のご主人は部長になったそうよ」

「だれそれさんは転職するたびに給料が上がっていくんだって」


 男にとってずいぶん屈辱的な言われ方だが、最近の女性はこれくらいのことは平気で言ってのける。これだけ不満を言う女房が何をしているかといえば、亭主の月給でのうのうと暮らしているのだ。


 人間はみんな欲張りだからないものねだりをする。欲望を持つことは、人間が意欲的に生きる原動力になるので悪いとはいえないが、現状を肯定し、さらなる飛躍として望むべきで、現状に不満たらたらというのはマイナスの作用しかない。そういう態度では人生は少しも楽しくならないのである。


 いかに出世が遅れようが安月給だろうが、家族全員を飢え死にさせない亭主は立派な亭主である。まずそのことをきっちりと認めることから始めなければならない。『淮南子』が教えるように「福は禍なきより大なるはなし」なのだ。


 不満も満足も考え方のクセの問題である。

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