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「前世」からのメッセージ 人生を癒す魂との出会い
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生き方・教養
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第二章 命の循環

『「前世」からのメッセージ 人生を癒す魂との出会い』
[著]ブライアン・L・ワイス [訳]山川紘矢 [訳] 山川亜希子 [発行]PHP研究所


読了目安時間:58分
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 我々はこの地上にいる間に多くの段階を通過する。赤ん坊の体を脱ぎ捨てて、子供の体になり、子供から成人へ、成人から老人へとなってゆく。老人からもう一歩進んで、肉体を脱ぎ捨て、霊界に行かぬはずがなかろう。我々はそうした道を歩んでいるのだ。我々は成長を止めることはない。成長し続けるのだ。霊界へ行っても成長を続けている。我々はいろいろな発展段階を通過してゆく。こちら側に来る時、肉体は燃えつきるのだ。そして再生の段階、学びの段階、決断の段階を通りすぎてゆく。いつどこにどんな理由で戻るのか、決断するのだ。ある者はもう戻らないことを選ぶ、すなわち他の発展段階へと進むことを選ぶのだ。彼らは霊体のままでいる。……ある者は他の者より生まれ変わるまでの期間が長い。これはすべて学びと……不断の成長のためなのだ。我々の肉体はこの地上にいる間の乗り物なのである。永久に存在し続けるのは我々の魂なのだ。



 私達の人生は偶然の行為や出来事の産物ではありません。人生は私達の学びと進化を高めるために、注意深く計画されています。


 私達は両親を自分で選びます。普通はこれまでの転生で縁のあった魂を親に選びます。子供、青年、成人へと肉体的に成長しながら、私達は霊的にも進化してゆきます。肉体の死によって魂が体を離れたあとも、私達の学びは高次の次元、つまり、意識のより高い次元で続いてゆきます。今、終ったばかりの人生を回顧し、そこでの課題を学び、次の転生を計画するのです。学びは肉体の死によって終りはしません。


 魂が肉体を去ったあと、私達は多くの意識段階を訪れます。大切な段階の一つは、学びの場で、ここで私達は今終ったばかりの人生を回顧します。すべての出会い、すべての人との関係を再体験します。また、自分が助けた人と傷つけた人、愛した人と憎んだ人、良い影響を与えた人と良くない影響を与えた人、そのすべての人々の気持ちを味わいます。その人達の感情を心の底から感じるのです。それはこの地上で肉体を持って生きていた間の私達の行動について、一瞬のうちに行なわれるフィードバックのようなものであり、非常に強力な学びの道具であるからです。私達は人との関係によっていろいろなことを学びます。だからこそ、自分がどのように人々と触れ合っていたかを理解するのが、とても大切なのです。


 輪廻転生は、私達の現在の人間関係を説明し、明確にしてくれます。ずっと昔の出来事が、現在の人間関係に影響を与えていることがよくあるのです。過去生にあった根本的な原因に気がつくと、現在の人間関係を修復できます。気づきと理解は、強力な(いや)しの力を持っているのです。


 私はこの本を、退行催眠の一例から始めたいと思います。この事例で、私が使っている前世療法のやり方を、そのテクニックと解釈の両面にわたって、わかりやすく説明することができるからです。次の事例はほとんど、そのままの形で載せてあります。そこに同席しているような気持ちになって、この前世療法を体験して下さい。


 それに、この例は現在の人生と過去生が入りまじっている、とても興味深いケースでもあります。子供時代の記憶、幼年時代の記憶、生まれる前の記憶、そして死後の記憶をも含んでいます。つまり、私達の魂の変転をすべて、現しているのです。


 ある時、私は大手のテレビ局のニュース番組から、大勢の視聴者に向けて過去生退行の実演をやってみてはくれないか、と頼まれました。私の本に関心を持っていたこの番組のレポーターがこの話を聞きつけて、実演の患者役になりたいと申し出ました。この前世退行には、私は順次退行と呼ばれる手法を使いました。やさしく緩やかに催眠状態に入ってゆく方法です。催眠それ自体は意識を一つの対象に集中させ、リラックスする、ということにすぎません。時間を旅するわけでもなければ、何か神秘的なことでもありません。この集中してリラックスした状態になると、記憶を思い出す力が高まります。


 彼女の前世療法はドラマティックで非常に明確であり、強力なものになりました。彼女は子供時代のこと、子宮にいた時のこと、そして過去生の記憶を思い出し、体験しました。その結果、彼女の人生と人間関係は大きく改善されたのです。



 五月末のニューヨーク。それはむし暑い日でした。テレビ録画のために準備された強力な照明が発するまぶしい光の熱が、むし暑さを倍化していました。私の背中と薄く施された顔の化粧の下に、汗の粒がもう噴き出しているのが感じられました。レポーターのアンドレアは、まだ到着していませんでした。


 私が静かでリラックスできる場所を要望したにもかかわらず、プロデューサーは録画の場所に街中のアパートの一室を選んでいました。冷房の効いた静かな部屋ではなく、エアコンのない息苦しい部屋を使うことになったのです。窓を開けるとほんの少し、そよ風が入って来ましたが、同時に車の騒音やサイレンなどの邪魔な音も、すでに人で一杯の部屋に入り込んで来ました。こんな不利な条件の上に、テレビカメラのストレスが加えられては、退行催眠が成功するチャンスはひどく減ってしまうと、私は苦々しく思っていました。


 やっと、アンドレアが到着しました。彼女は、暑さも窓の下のサイレンの音も気にならないようでした。都市の喧噪にすっかり慣れていたのです。それよりもアンドレアはその日、彼女の体を苦しめていたひどい生理痛を気にしていました。私もその痛みが邪魔になるのではないかと、気になりました。録画する前に、私達はお互いに自己紹介と退行催眠の手順について説明するために、しばらく話し合いました。


 ここでは、催眠誘導の全プロセスを、くり返しが多くて大変ですが、そのまま再録しようと思います。退行催眠のテクニックを知っていただき、催眠術にも退行にも、マジックもトリックもないということを示すためです。くり返しは患者の体験を深めるために行なわれます。また、アンドレアと私の対話も、ほとんどそのままにしてあります。退行催眠の全体を、ありのままにみなさんに体験していただきたいからです。


 マイクロフォンのスイッチが入れられ、三台のカメラがこれから起こることを記録するための準備を整えました。赤紫色のブラウスに黒っぽいズボン姿のアンドレアが、古いすり切れたような長いすに横になりました。私達は催眠誘導のプロセスを始めました。体の不調にもかかわらず、アンドレアはすぐに深いトランス状態へと入ってゆきました。彼女はあとで、生理痛が完全に消えてしまったと、私に話してくれました。


 最初、私がやさしく深いトランス状態に達する方法を説明する間、アンドレアはただ聞いているだけでした。

次のように、ゆっくりとした方法でやることにします」と私は説明し始めました。「とてもリラックスして気持ちが良くなるのが目的です。あなたは目を閉じて、ただ、私の指示に従っていればいいだけです。いいですか?」


 アンドレアはうなずきました。そして、リラックスし始めました。

いいですね。早く催眠状態にする方法もありますが、あなたにリラクゼーションのプロセスも体験して欲しいのです。目をそっと閉じましょう。そしてセッションの間は最後まで、目を閉じたままでいて下さい。まず、呼吸に意識を向けましょう。これは自分の内へと入ってゆくための昔からの方法です。これをヨガの呼吸と呼ぶ人もいます。呼吸はとても大切です。想像してみて下さい。そして、今日はあなたの想像力を思いきり使って下さい。そう、体にため込んだ緊張やストレスを呼吸と共に吐き出し、まわりの美しいエネルギーを呼吸と共に吸い込むのだと、想像して下さい。ストレスと緊張を吐き出し、美しいエネルギーを吸い込みます。そうすると、一呼吸ごとに、あなたはもっと深い状態へと導かれてゆきます。私の声は聞こえています。私の声に乗って、もっと深い状態に入りましょう。そして外の騒音や他の気になることもまた、あなたをさらに深いレベルへと(いざな)ってゆきます。あなたの邪魔をするものは何もありません。十分深い状態に入って、あなたは今日、すばらしい体験をすることができます」


 彼女が何回か、深い呼吸をする間、私は少し間をあけました。

さっきも話したように、これは体にも心にも、リラックスするためにも、緊張やストレスを解放するためにも、体の緊張をといてゆるめるためにも、とても健康的で役に立ちます。そうです。呼吸がとても楽になりました。ストレスを吐き出し、美しいエネルギーを吸い込みます。同時に、すべての筋肉をリラックスさせましょう。自分の体を十分意識していると、とても上手にリラックスさせることができます。でも、中にはまったく自分の体を意識できない人もいます。できるだけ、体を楽にして下さい。体を動かしても大丈夫です。どこか居心地の悪い所があれば、一番楽な姿勢に変えて下さい。顔とあごの筋肉をリラックスさせましょう。その部分の筋肉が完全に楽になったのを感じて下さい。全部の筋肉から、緊張とストレスをすべて解放します。首の筋肉をリラックスさせて下さい。とても気持ち良く、柔らかく軽くなりました。首に問題があったり頭痛持ちだったりする人の多くは、首に緊張をため込みすぎています。しかもそれに気づきさえしていません。ですから、首が完全にリラックスしたのを感じましょう。次に肩の筋肉です。とても柔らかくリラックスしました。すべての緊張や固さを解放します。次は腕の筋肉です。とてもリラックスしました。長いすとクッションだけが、あなたを支えています。そう、いいですね、とてもとても、楽になりました」


 彼女の呼吸が遅く、深くなりました。すでに彼女は深いトランス状態にいました。私の背後にいたカメラマンが、位置を変えるために急いで重いテレビカメラを持って動く音が聞こえました。アンドレアの頭がリラックスして沈み込んでゆくに従って、カメラのアングルを変えていたのです。

次は背中の筋肉です。背中も腰も両方とも、このすばらしい平和な状態にあなたが深く入ってゆくに従って、どんどん楽になってゆきます。呼吸をするたびに、もっと深い平和な気持ちになってゆきます。では、胃とおなかの筋肉をリラックスさせましょう。そうすると、あなたの呼吸はとても穏やかになります。そして最後に、脚の筋肉をリラックスさせます。さあ、今は長いすにゆったりと体をあずけているだけになりました。そしてますます深く、平和な状態へと入ってゆきます。そうです。いいですよ。あなたは私の声に意識を集中することができます。

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