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子どもには、どんどん失敗させなさい わが子が12歳になるまでに知っておきたい「自信あふれる子」の育て方
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くらし
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第3章 自信と自立は家庭で育てる

『子どもには、どんどん失敗させなさい わが子が12歳になるまでに知っておきたい「自信あふれる子」の育て方』
[著]水野達朗 [発行]PHP研究所


読了目安時間:41分
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自信は「ありがとう」「助かったよ」でグングン育つ




 日本の中・高生の生活意識調査では「自分自身について満足している」と答えたのは半数を割り、日本人の若者の自己肯定感の低さが報告されています。


 もはやこの自己肯定感の低さは、日本人の特徴のように表現されています。


 謙虚さとか、他を(おもんぱか)る精神性とかいえば聞こえはよいですが、さすがに昨今の若者問題の報道を見るたびに無視はできない状況になってきているように感じます。


 また、子育て支援の世界でも、子どもの自己肯定感を育むことの重要性についてよく語られています。



 親がよくやってしまうのが、自信がない子どもに対して「もっと自信をもって」と言葉で伝えること。子どもからいわせれば「だ・か・ら! 自信がもてないから悩んでるっていってんの」という気持ちになります。


 もちろん、子ども自身が気づいていない視点から、理屈で説明した上でその言葉を伝えると「たしかに。やれるかも」となるかもしれませんが、親からの安易な「自信をもて」という言葉はあまり意味をなさないんですよね。



 言葉で自己肯定感を高めるのが難しいのであれば親はどうするか。


 結論を先にいうと「誰かにありがとうや助かったという言葉をいわれる経験をさせること」です。その誰かは親などの家族以外の人のほうが効果的です。


 その結論から逆算すると、親がどういうかではなく、親がどうすればそのような環境をつくってやれるかということがポイントになります。


 人のために何かをし、親の力を借りずに一人でやってのけた時、子どもは大満足の表情を見せます。このような自力達成の機会、自分の力を認められる機会が、いま、子どもたちに少なくなっているのではないでしょうか。


自分で選択、決断してきた経験こそが自信につながる




 とあるファミレスでの風景。小学校低学年くらいの男の子とそのお父さんとお母さんが席でメニューを眺めています。


 子どもがどれを頼もうかと考えていると、お父さんが「はやく決めなさい」と急かしていました。お母さんも「前に来た時もハンバーグがおいしいっていっていたよね。ハンバーグにする?」と提案していました。そして子どもは「じゃあハンバーグにする」と不満そうに答えていました。



 このようなシーンでは、自立や自信を育む子育てではどのような対応をするのでしょうか。


 私の答えは「子どもが自分で選ぶまで待つ」です。


 大人にとっては見慣れたメニューかもしれませんが、子どもにとってはパスタもハンバーグもグラタンもドリンクバーですらも輝いて見えるものです。どれにしようか一生懸命考えています。即断即決できるのは私たちに経験があるからです。子どもにそれを求めるのは酷というもの。


 そのような時に待つ以外にできることは「子どもに聞かれてからアドバイスをする」ことと、店員さんに「すみません。もう少し待ってください」と伝えることです。



 子どもに考えさせて、選択させるということは決して効率的ではありません。しかし、この非効率的なやりとりの中にこそ、子どもの自立や自信を育てる神髄があるのです。


 日々の小さなところで選ぶ練習をしてこなかった子が、小学生になって急にいろいろと決断をできるはずがありません。成功体験がないから自信がないでしょうし、失敗体験から学んだこともないでしょうから、選ぶことが恐ろしくて決断できないのです。


 このような子は進路等の大切な場面でも、自分で選んで失敗したらどうしようという気持ちにとらわれて、本来、可能性は無限大であるにもかかわらず、夢の実現に向けての決断という一歩におびえてしまうのです。



 子どもの選択は、大人にはわからない独特の価値基準や、その場のテンションによって決めることが多く、親からすれば「なぜ辛いのがきらいなのにチゲ鍋定食を頼むの?」と疑問をもたれることもあるでしょう。


 私は「それ辛いからやめときなさい」というのではなく、本人の選択を尊重してチゲ鍋定食を頼んでやってほしいと思います。そこで、「意外と辛いのもイケる」という経験ができるかもしれませんし、「選択をミスった! もっとメニューを読み込んでおけばよかった」と後悔するのも人生のよい修練だと思います。



 親としてはわが子に失敗をしてほしくないし、ベストな選択をうながしたい気持ちはわかります。しかしそれは裏返せば、子どもの選択を否定して、自分の価値観を押し付けているに過ぎないともいえるのではないでしょうか。



 いまはファミレスのメニューの話ですが、これが洋服になり、習い事や部活になり、進路になり、将来のキャリアになり、結婚などの選択につながるのです。


 人生は決断の連続です。しっかりと経験を積ませておかないと、いつまでたっても親がいないと何も決めることができない子になってしまいます。それでは子育ての究極目標にはつながらないのです。



自信をつける前に自信をなくさせない対応を




 自信は、ほめられて伸びるもので、否定されるとしぼんでいくものだと一般的には考えられています。


 先ほどは自信の伸ばし方として他者から感謝されるというキーワードを皆さんにお伝えしました。ここでは逆に子どもの自信を萎ませてしまう視点で考えてみましょう。

「なんで何度も同じこといわせるの? ママのいうことがなんで聞けないのよ」

という言葉。


 たとえば、部屋が散らかっている、食べるのが遅い、時計を見ずに習い事の時間ぎりぎりまで遊んでいるなど、そんなシーンでそのような言葉とともに親のイライラが大爆発します。


 このイライラ大爆発の心理を突き詰めて考えていくと、親側の都合で、子どもを思い通りに動かしたいのにそうならないという思いが、根底にあるのではないでしょうか。



 ここで考えたいのは二点です。


 まず一点目は「そもそも子どもは親の都合で思い通りには動かない」ということです。親のいう通りに子は動くものだと思っているから、イライラがおきてしまうので、この大前提をアップデートすることも大切です。つまり「そもそも子どもは自由奔放で親の思い通りには動かない」ということ。


 そのように考え方自体を変えることで子どもの自信を奪うような否定的な言葉が出なくなれば、子どもの自信は日々の体験の中で自然と伸びていくことにつながります。


 二点目は、「親と子は別の生き物である」という視点です。


 たとえば、親はテキパキと計画的に動く性格で、はっきりと物事を伝えるタイプだとしても、子どもはのんびり屋さんではっきりと意見をいわないタイプというような親子関係もあります。


 水野家でいえば、上の娘は性格的に私に似ているので理解できますが、妻にとっては理解ができなくてイライラすることもあるようです。逆に下の娘の行動は私には「?」と思うこともありますが、妻はよく察してやることができています。


 このように親の性格や思考回路と子どものそれらが正反対の組み合わせですと、親は子どもの行動を見てじれったく感じてしまい、

「早くしなさい!」「なんでいわないの?」「はっきりしなさい!」

と子どもを追い詰めてしまうことも。逆のパターンの組み合わせですと、

「もう少し落ち着いて行動できないの?」「ちょっと静かにしてよ」

と怒ってしまうことも。


 子どもの行動にイライラが爆発しそうになった時、「気質が違うせいかもしれないから親側の価値観にだけ合わせるのは難しいな」という考えを、頭の片隅においておくことも大切なことです。



 自己肯定感は、今後の子どもたちの人生で壁にぶち当たった時の底力となりうるものです。

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