『決定版 冠婚葬祭入門 基本マナーと最新情報を網羅!』
[著]一条真也
[発行]PHP研究所
トラブルを残さないよう、後始末をきちんと
することも、故人へのよい供養になります。
葬儀の後始末
●挨拶回り
葬儀で世話になった人たちへのお礼の挨拶は、告別式の翌日かその次の日のうちに済ませましょう。挨拶回りは、以前は二人の使者が一組になって出向いたものですが、今は喪主が直接出向くようになりました。
服装は、ダークスーツなどの平服でかまいません。また、忌明けにはいずれ香典返しをしますから、手みやげなどもいりません。
挨拶に回る先は、葬儀委員長、世話役やとくに世話になった町内の家々、故人の勤務先などです。また、故人の恩人や社会的地位の高い人、弔辞を述べていただいた人にも出向いたほうがよいでしょう。
お礼のことばは簡単でよく、
「このたびはいろいろお世話になり、まことにありがとうございました。とりあえずお礼を申し上げたくおうかがいいたしました。故人もきっと喜んでいることと存じます」
などの趣旨を述べるとよいでしょう。
地方によっては、手伝ってくれた近所の人たちに現金を配ることもありますが、一般的には忌明け後に菓子折りやタオルなどの品を持って挨拶に出向くほうがよいようです。
一般会葬者には、ていねいにする場合、会葬礼状を発送します。
●支払いと精算
葬儀の支払いは遅くとも一週間以内には済ませるようにします。