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若い読者のための宗教史
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生き方・教養
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Chapter20 イエスがローマに至る

『若い読者のための宗教史』
[著]リチャード・ホロウェイ [訳]上杉隼人 [訳] 片桐恵里 [発行]すばる舎


読了目安時間:10分
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 イエスを捕らえに来たのは夜中だった。秘密警察が来るのはいつも夜中だ。町が静かで、人々の活力がいちばんさがる時間に襲う。イエスの仲間のひとりの手引きにより、私有地の庭(ゲツセマネの園)でイエスを捕縛した。


 イエスは象徴的な振る舞いに長けていた。心の解放活動をはじめたときは、イスラエル人のカナンへの入植をまねた。聖書によれば、エジプトを脱出し、約束の地を目指して戦ったイスラエル人は12の部族に分かれており、イスラエルの十二部族と呼ばれていた。そしてイエスは弟子たちから12人の男を選び、従来とはまったく異なる自分の活動を率いる手助けをさせた。イエスは彼らを使徒(apostle)と呼ぶが、使いの者という意味のギリシャ語が由来の言葉だ。彼らが伝えるのは、神の平和の国が近づいているというよい知らせだった。


 しかし、使徒は立派な人間の集まりではなかった。そのなかのもっとも有名なふたりは、落伍者となるペトロとユダだ。ペトロは愛情深かったが弱かった。彼は捕縛されたイエスを見捨てた。一方、イエスが身を隠していたその庭に警察を連れてきたのはユダだ。ユダがなぜ裏切ったのか、はっきりとはわからない。祭司たちはこの裏切りに銀貨30枚を支払ったが、ユダがお金のためにしたとは思えない。おそらくイエスが自分の期待したようなメシアではなかったので、失望したのだろう。イエスはイスラエルの貧しい人や苦しんでいる人のあいだで莫大な支持を得たが、剣を抜いてローマ人を相手に戦ったりはしなかった。ユダはイエスを怒らせて戦闘態勢をとるように仕向け、約束された神の国を実現させたかったのだろうか? それがユダの動機だったのか? わたしたちにはわからない。ユダにもわからなかったのかもしれない。「マタイによる福音書」によれば、ゲツセマネの園での捕縛のあと、イエスがどうなったかを知ってユダは絶望し、首をつって自殺したという。

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