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誰にも負けない努力
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結び

『誰にも負けない努力』
[述]稲盛和夫 [編]稲盛ライブラリー [発行]PHP研究所


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43 リーダーが得るもの

経営者が自分の責任を超えて、身を挺して努力をしているために、多くの社員が将来に希望をつなげて生活をしていられる。そして経営者を信頼し、尊敬してくれている。そうした金銭では代えられない、人の喜びや感謝を受け、生きることこそが、どのような人生よりも素晴らしい人生であり、苦労に値する人生なのではないか。



 激変する環境の中で経営をしていますと、経営というのは一瞬たりとも安心できる時間がないということをつくづく感じます。経営自体にミスがあったり、問題があったりすると、経営が悪化するのは当然です。また、よい経営状態を続けていても、経営の主体とはまったく無関係な経済変動、例えば円高というものが生じ、その結果、自らの経営がたいへんなインパクトを受けてしまいます。このような環境の激変といった要素を含めて会社を安定させていかなければならない、というのが経営です。つまり、社内体制を万全に備えていても、外部要因の円高によって大きな赤字を出すということになると、それで責任を問われることになります。「これで経営は大丈夫だ」「これで我が社の基礎はできた」ということが、一瞬たりとも考えられないのが経営なのです。


 特に私どものように、経営の目的の第一に、「全従業員の物心両面の幸福」ということを謳っている会社にとっては、どんな環境にあろうとも従業員を守っていくことが最優先です。言い訳をしていたのでは責任は果たせません。こういう点で、経営とはたいへん厳しいものだということを昨今改めて強く感じています。


 ここにお集まりの方々は、それぞれの分野において経営の(しょう)に当たっておられる方ですから、まさに同じようなことを感じておられると思います。


 責任が重く、一瞬も気の休まることなく、日常気の遠くなるようなことを継続して行なって当たり前といわれる。経営者とはそのような存在です。このくらい厳しい立場というのは他にないのではないかと思います。多くの方々の将来の命運を担っているだけに、真面目に考えれば考えるほど、几帳面に考えれば考えるほど、経営者とは割に合わない仕事なのかもしれません。


 そうした常にテンション(緊張)のかかった状態、常に気を張り詰めていなければいけない、厳しい生き様に値する代償を経営者は得てはいません。しかし、経営者が毎日毎日自分の責任を超えて、ときには経済変動に対して身を挺して努力しているために、多くの社員が今日、また将来に希望をつなげて生活をしていられるのです。そして経営者を信頼し、尊敬してくれているはずです。つまり、生きていく中で「善きこと」を為している、「善」を為しているということが、せめてもの救いであり、報いであろうと思います。


 そうした金銭では代えられない、人の喜びや感謝を受けて生きることこそが、どのような人生よりも素晴らしい人生であり、苦労に値する人生なのではないかと私は思っているのです。

[一九八七]

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