この本を手に取っていただき、ありがとうございます。本書はごりやく別に神社仏閣をご紹介した一冊となっております。
どの神社仏閣がどんな願掛けに特別にごりやくがあるのか……という部分にフォーカスして本書を書こうと思ったのは、私のもとに届く読者の方からのお悩みのメッセージがきっかけでした。
メッセージにはいろいろな悩みが綴られているのですが、闘病中の方や、近しい人が病気になったという方からは「平癒祈願にごりやくがある神社はどこでしょうか」と聞かれますし、子宝に恵まれたいという方は子宝祈願にごりやくがある神社を、また、素敵なパートナーと出会って幸せな家庭を築きたいという方は、縁結びに力を発揮する神社はどこなのか、を聞いてこられます。
ほとんどの神仏は、どんなお願い事をしても大丈夫です。特定の願掛けにしかごりやくがない、ということはありません。ただ、専門性が高い神仏というのは、たしかにいます。同じ願掛けばかりをされるので必然的にその分野の力が強くなったとか、もともと専門性の高い神様方、もしくは眷属が集まっているとか、理由はそれぞれですが、ある種の願掛けに特別に強い神仏がいるのは事実です。
読者の方からいただいたメッセージで、とても印象的だったものがありますので、ざっと概要をお伝えしたいと思います。
その方は3年間、階下の住人に嫌がらせをされて、苦しんでいました。たまにメッセージを下さる読者さんなので、その悩みは私も知っていました。管理会社、警察、弁護士と、あらゆる対策を講じたそうですが、嫌がらせは続き、読者さんは精神的に参っていました。
そんなある日、読者さんはふと考えたそうです。あきらかに階下の住人には悪意がある……もしかしたらその「悪意」には悪いものが憑いているのではないか、だとしたら「憑き物落とし」の神社に行くべきなのでは……と。
そこで読者さんは、『神さまと繋がる神社仏閣めぐり』という本で私がご紹介をした、憑き物落とし専門の神社「武蔵御嶽神社」に行かれたそうです。この神社は東京にありますが、読者さんは日帰りでは行けない地域にお住まいなので、ちょっと頑張って行かれたということでした。
神様に助けてもらえるようお願いをして、お守りとおふだと清め塩を購入し、帰宅後におふだを貼ったそうです。すると、驚くことに! 階下の住人が突然引っ越しをしたというのです。3年間何をしても効果がなく、ずっと続いていた苦しみが、憑き物落とし専門の神社にお願いに行っただけで、あっさりと終わったのでした。
私の本を読んでいなかったら、武蔵御嶽神社のことは知らなかったし行くこともなかったと、お礼の言葉を書かれていました。このケースでは、階下の住人に「魔」が乗っかっていたため、憑き物落としの専門である神様の眷属の「狼」が追い払ってくれたのです。
こちらは別の読者さんからのご報告です。その方には大学生の娘さんがいて、娘さんの留学費用が300万円ほど足りなかったそうです。そこで読者さんは、私が『「神様アンテナ」を磨く方法』でお伝えした「豊川稲荷東京別院」に参拝に行かれたそうです。
このお寺にいるダキニ天さんは、お金の願掛けに特に強い力を発揮する仏様です。読者さんが家庭の経済状態などを詳しくダキニ天さんに説明してお願いをしたところ、思わぬところから(メッセージを読んだ私も、ダキニ天さんの意外なお金の与え方にビックリしました)、なんと! 300万円が入ってきたそうです。
このお寺で願掛けをして宝くじの1等が当たった方もおられますし、100万円がどうしても必要だとお願いした方が、これまたピッタリの金額を授けてもらっています。
どの読者さんも、金運に特に強い仏様を知っていたからこそ、お願い事をうまく叶えてもらっているわけです。
「よくないことを肩代わりしてくれますよ」と、こちらも『「神様アンテナ」を磨く方法』でご紹介した埼玉県さいたま市の「氷川神社」では、読者さんが参拝をした帰りに子どもさんが交通事故に遭ったという連絡が入ったそうです。読者さんのお子さんは軽傷で無事でしたが、一緒にいたお友達はそうではなかったということです。
神社仏閣には相性がありますから、誰でも同じように抜群の効果があるという保証はできません……が、しかし、相性があるからこそ、人によっては驚くほどのごりやくがもらえるわけです。専門の神仏だったら、それこそ一発で、解決する可能性が大きいのです。
前述の読者さん方のように、専門の神仏を知っていたら、参拝に行ってみることができます。しかし、知らなければ、とりあえず行く、願掛けをしてみる、ことすらできません。
そのようなわけで、ごりやく別にいくつかの神社仏閣を知っておくことは、人生を好転させる意味で、大切なことだと思います。
桜井識子