『なにがなんでも幸せな結婚をする!〜BL作家が怒濤のアラフィフ婚活で導き出した必勝法〜』
[著]吉田珠姫
[発行]二見書房
他人の痛みがあまり理解できない
我々女性から見ると、男性っていうのは宇宙人のようにワケのわからない生物です。
婚活をするのに、相手方の情報を仕入れることはとても大事なので、この章では「男性の基本生態」を挙げていこうと思います。
まず第一に。男性は、他人の痛みをまったく察してくれない気がしませんか?
生物学的に、男性の脳は他人の感情に同調するようにはできていないとする研究もあります。
それは、狩猟時代の本能がまだ残っているせい、と言われています。
オスがマンモス狩りに行ったら、ほかのオスなんかにかまっていられない。とにかく「自分だけ」は生き残らなくてはいけませんから、死に物狂いで戦います。すぐそばで仲間が死んでいっても、痛みなど共有してはいられません。
じっさいのところ、そういう生活が何万年もつづいていて、今のような生活形態になったのはつい数千年前なので、脳にも太古の名残りがあるそうです。ようするに、まだ野生動物なわけですね。
ちなみに女性は、みんなで集まって共同作業をしなくてはいけないので、人の心がよくわかるようになったとか。
あくまでも一説なんですが、ちょこっと納得、ですよね。
そういうわけで男性は、女性が生理や出産育児で苦しんでいても、どこ吹く風で遊びに行っちゃったりします。
なのに、自分のこととなると大騒ぎ。指の先にトゲが刺さっただけでヒーヒー言いますし、出血なんかしたら、この世の終わりが来たかのようにパニックを起こします。
指先から血が一滴出ただけでなにを騒いでるの! と毎月生理のある女性からしたら、苦笑を通り越して怒りすら湧いてきますが、彼だけがそうじゃなくて、男みんながそんな感じなんです。つき合っているうちはカッコつけて隠していたりしますが、結婚すると本性が出てくるはずです。
男同士では「痛い、痛い」なんて愚痴はこぼしません。泣きごとを言うのは、あくまでも「女性に対して」だけです。ようするに甘えてるわけなんですよね。自分は人の痛みなんか一ミリたりとも察しないくせに、じつにワガママな生き物です。
ああ、でも!
唯一、男性が、本当に地獄のような痛みを感じることがあるそう。
それは、睾丸、俗に言うキンタマ、ですね。あれを強打したとき!
そういう際は、本気で心配してあげましょう。噓偽りなく、死ぬほど痛いそうなので。
外見だけしか見ていない。中身が見えない
まず、あなたの知っているもっともかわいい女の子と、もっともおブスちゃんを想像してみてください。
そのかわいい子に、ぼろぼろの泥だらけデニムを穿かせて、どくろ柄のTシャツ、刈り上げヘアー、なんて、およそ男性が好みそうもない格好をさせてみてください。
反対に、おブスちゃんに、ふわふわパステルピンクのフレアースカート、髪はセミロングのハーフアップなんていう、俗に言う男性好みの格好をさせてください。
で? もちろん女性は百パーセント「デニムどくろちゃん」がかわいく見えますよね?
ところが、なんです! 九十パーセント以上の男は、「ふわパスフレアーさん」がかわいく見えてしまうらしいんです。
信じられないっ! 噓でしょう! っと思うでしょうが、私がデータを取った限り本当なんですよ。
そして、「中身が見えない」ということは、人の心の中を察する能力もない、ということ。痛みだけじゃなくて、丸ごとぜ~んぶ、わからないんです。
なので、「ひねくれる」「嫌みを言う」「ふてくされて見せる」なんてことは、男性に対してはいっさい効果のない行為です。