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生きがいの創造III 世界標準の科学的スピリチュアル・ケアを目指して
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生き方・教養
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はじめに

『生きがいの創造III 世界標準の科学的スピリチュアル・ケアを目指して』
[著]飯田史彦 [発行]PHP研究所


読了目安時間:5分
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 かつて、私は、『生きがいの創造 Ⅱ 〜永遠の愛・めぐり逢う生命』の冒頭で、このように明言しました。



 私は、世の中を変えてやろうなどと、大それたことを思っているわけではありません。ただ、何かの御縁で目の前にいらっしゃる、その御方を救いたいだけなのです。



 この言葉は、今でも変わることなく、私の生き方そのものです。


 著書においては、流れの中で、時おり大きな夢を語ることはありますが、基本的に、私は政治的なパワーゲームを避けており、地位や権力には興味がなく、組織運営に関わることも面倒に感じるタイプなので、そのような自分が社会的影響力を持つはずがないことを、きちんと自覚しているからです。私にとっては、多くの人々を思いのままに動かすことよりも、「目の前の試練を、より洗練された、自分らしいスタイルを追求しながら乗り越える」という孤独な挑戦のほうが、はるかに魅力的に見えるのです。(私のスタイルについては、著書『永遠の希望』をご参照ください)


 その意味で、私は、剣豪や芸術家のような自己探求タイプの人間であり、決して、政治家や宗教家のように社会活動的なタイプではありません。確かに、形の上では、数百人から一〇〇〇人以上のお客様に向けて、「生きがい論」の講演や、趣味のギターを()かした弾き語りコンサートを行っていますし、大学でも数百人の学生たちを相手に講義を行っています。しかし、決して「世の中を変えたい」と願うためではなく、「自分の能力の限界に挑戦してみたい」というスポーツ的な感覚と、「目の前にいらっしゃるお客様や学生たちに喜んでいただきたい」という、純粋なプロ意識の表現にすぎません。


 もちろん、私も、「世のため人のために役立ちたい」とは思っていますが、「自分の力によって、世の中を良い方向へ変えたい」という意味ではありません。むしろ、「どうせ自分が何かをしたところで、変えることなどできない世の中だからこそ、せめて目の前で悩み苦しむ方々を、何とかしてお助けしたい」という意味なのです。



 そのようなマイペース人間の私が、京都大学から、二〇〇七年六月二十一日(木)の午後三時〜五時に、わが国の学術界の象徴である時計台記念館の百周年記念ホールにおいて、講演を行うようにとのご指示をいただきました。研究者として、これほど光栄なことはありません。私は、自分のような未熟な(じやく)(はい)(もの)に対して、貴重な機会を与えてくださった京都大学に深く感謝するとともに、せっかくのご厚意を、できるだけ意義深いものにできないかと考えました。つまり、「天下の京都大学で講演させていただけるということは、自分の研究や発言が、もしかすると、わずかでも、世の中に影響を与えることになるかもしれない」と気づいたのです。


 この時に初めて、私は、「目の前にいるその人を救いたい」というプライベートな動機ではなく、より大きな視野から「世の中への影響」に配慮した講演会にしようと決意し、「生きがいの創造 〜医療・福祉・教育分野におけるスピリチュアル・ケアの有効性と問題点」という演題を申し出ました。



 やがて迎えた当日、五〇〇名収容のホールには、二倍以上もの方々がおいでくださいました。二階の国際交流ホールにも講演を映写し、整理券を手書きで追加しながら八〇〇番まで配った時点で入場を中止しましたが、階段や通路や場外にまで聴衆があふれてしまい、整理券のない二〇〇人以上の方々が、やむなく帰路につかれたそうです。京都大学の先生方からも、「素晴らしい講演をありがとう」というお言葉をいただき、自然科学系の有名な教授からも、「君のいう科学と我々のいう科学とでは意味が違うが、君のいうスピリチュアル・ケアについてはわかった」と、誠に光栄なコメントを(ちよう)(だい)することができました。


 その後、私のもとには、会場に入れなかった方々や、当日の噂を伝え聞いた医療・福祉・教育関係の方々から、「京都大学での講演内容を、ぜひとも何らかの形で発表してください」という要望が、数多く寄せられました。私自身も、会場に入れなかった方々へのお詫びを込めて、世の中に公表する責任を感じていましたし、せっかく文章化するのであれば、単なる講演録の水準を超えた、中身の濃いものにしたいと考えたのです。



 本書『生きがいの創造 Ⅲ』は、このような(けい)()によって誕生しました。


 したがって、本書は、京都大学での講演内容をベースにしながら、より詳細な解説を加えたものとなっています。本書の中には、初めて私の「生きがい論」に触れる方々のために、本書の前提となる『[決定版]生きがいの創造 〜スピリチュアルな科学研究から読み解く人生のしくみ』の内容や紹介事例が重複して出てきますが、新たな考察を加えて再考してありますので、どうかお許しください。


 また、本書によって初めて公開する情報や、過去の著書には(時期尚早と考えて)書かなかった考察など、最新の知見も各所に盛り込みましたので、私の著書をすべてお読みくださった方々には、これらの新たな論考をお楽しみいただけましたら幸いです。



 それでは、「生きがい論」の新たな展開を告げ、スピリチュアル・ケアの未来を創造する知的探求の旅へ、ともに出発しましょう


Fear less, hope more !

(恐れないで、もっと希望を

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