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牛乳は子どもによくない
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第8章 牛乳の未来

『牛乳は子どもによくない』
[著]佐藤章夫 [発行]PHP研究所


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ミルクは単なる食品ではない


 ミルクは不思議な食品である。加熱調理すると、肉や卵は見た目だけでなく、香りや味も変わるのに、ミルクはほとんど変化しない。


 私たちは子どもの頃から、ミルク(牛乳)ほど身体によいものはないと教え込まれてきた。現在でも多くの日本人が、ミルクはタンパク質・ミネラルなどの栄養素を豊富に含む、健康的な飲みものだと考えている。しかし、これは巧みにつくり上げられた幻想である。


 私たちはミルクを食品の一つと誤解している。ミルクは肉や野菜のような食品ではない。この白い液体は、単に哺乳動物の子どもに栄養分を与えるだけでなく、その細胞の分裂と増殖を刺激して子どもの急速な成長を促す成長促進剤である。そのため、この液体にはたくさんのホルモンやホルモン様物質が含まれている。


 母乳が赤ん坊にとって完璧な飲みものであるように、牛乳は仔ウシにとって完璧な飲みものである。ミルクは、それが人間のもの(母乳)であれウシのもの(牛乳)であれ、その動物種の子どもの成長・発育のためにつくられた複雑な生化学的液体である。牛乳が悪い飲みものというわけではない。それはすばらしい飲みものである、ただし仔ウシにとって。ここに牛乳問題の本質がある。


 ウシの成長は速い。仔ウシの体重は1日に1㎏も増えるが、人間の子どもは1㎏増えるのに1か月かかる。そのためだろうか、牛乳が悪いのはウシという大きな動物の飲みものだからという人もいるが、そうではない。哺乳類の子はすべて離乳期を過ぎると母親の乳首から遠ざかるのに、人間だけが成長したあとでもミルクを飲む。牛乳が異種動物のミルクだから悪いのではない。離乳期を過ぎてもなお、ミルクという成長促進剤を飲み続けることが問題なのである。


 赤ん坊の細胞分裂を刺激するようにデザインされた物質を、離乳期を過ぎた人間が口にしたらどうなるか。ミルクのインスリン様成長因子‐1(IGF-1)は細胞の分裂増殖が盛んなとき(人間では乳児期と思春期。成人ではがんに罹ったとき)にその力を発揮する。IGF‐1だけではない。現在の牛乳は妊娠しているウシから搾られている。したがって、市販の牛乳には多量の女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)が含まれている。


「食生活の欧米化」とは何か


 日本人の食べものは昔から「穀物+大豆+野菜+魚」で、もともと日本には牛乳を飲み乳製品を食べるという習慣はなかった。こう言うと、いや、6世紀ごろ朝鮮半島を通して乳牛飼育が伝えられ、日本でも()(らく)がつくられていたと反論する人がいる。

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