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十八史略の人物学
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40 時務を識るは俊傑に在り

『十八史略の人物学』
[著]伊藤肇 [発行]PHP研究所


読了目安時間:8分
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時務を識る者に策あり


 劉備と()()()との問答の中に出てくる「時務ヲ()ルハ俊傑ニ在リ」の一言は、まさしく千鈞の重みがある。


 事務─ビジネスではなくて、時務である。時代を洞察し、歴史を洞察し、人物を洞察して、わが理想を実現するために行動することである。つまり、およそ、時勢に対して己の任務を識る者は俊傑の士であり、同時に俊傑の士は、時局に対して、とるべき策をもっているものである。


 いわゆる世の知識人たちは、事実を観察し、記述し、材料を綜合し、分類し、解説し、批判するという類のことは、かなり達者だが、事物の内部に浸透し、生命を体認し、自己を創造し、物を化育していくことには全く不得手である。


 道徳とか、宗教に関する例をとってみても、自分自身は(せん)(だつ)のような魂をしぼる苦悩も、血のにじむような修業も、命を賭けた参究も、何もせず、ただ、資料の中に安坐して、社会事象、人生問題の体質や種類を解明し、比較し、批判するだけのことである。


 そこには何ら行動らしい行動がないのだ。


 たしかに人生を問題にしているときは、知識で解決できる。だが人生が問題になったときには、もう知識では解決がつかないのだ。


 そのへんのところが全くわかっていないのが、現代のインテリゲンチアというやつだ。


 劉備が孔明に天下統一の策を問うたとき、孔明は(たなごころ)を指さすごとく、明快に答えている。

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