『大丈夫(KKロングセラーズ)』
[著]三枝誠
[発行]PHP研究所
刺穴
人は気の交流をする。
経穴(ツボ)をエナジーの出入口として見た場合、
大きく二つに分けられる。
開穴と閉穴である。
開穴には、汚穴、睡穴、互穴と、もうひとつ、刺穴がある。
最近は、刺穴の人が増えましたね。
最後の、最後になると、エッという具合に、裏切ってくるのが、刺穴の特徴です。
刺穴の人は、大方、優秀な人、魅力ある人が多いです。通常、親切で、いろいろ面倒も看てくれます。
しかし、想像以上に助けた人が伸びると、ぎゃふんと、刺します。横や、後から、バッサリです(笑)。
無意識に……。
本人としては、善意と思いながら、刺すことがほとんどです。
逆に考えれば、こちらの体制ができていないから、刺されるのであって、こちらの体制の不備を教えてくれるとも、取れないこともありません。が、しかし刺されると、何十年と痛い(笑)。
刺した人は忘れる。
そう考えると、睡穴などは、まあ、良心的とさえ言えます(笑)。
さて、防備としては、キャラを持つことです。
外経絡でいうキャラクターとは、
一に声
二に服
三にヘアースタイルです。
中心力(足裏から仙骨を経由する線をもっている身体)で声を出せるようになったら、今度は呼吸力(丹田と中心力を連動させた力)で声が出せるといいですね。
その人にとっての真実の声が出ているとき、ウソの人生はありません。
column
「外経絡(がいけいらく)」について
体には、様々な気が流れています。それを経絡(けいらく)と呼んでいます。
私は、体の外にも、その人と結ばれる気の道、有機的なつながりがあるということで、
三十年前に、一般の体内の経絡を内経絡、体から出て体の外のモノと有機的に繋がっている気の流れを外経絡(がいけいらく)と命名しました。
たとえば、愛犬と飼い主は他人ですが、強い気で結ばれている場合、よくあることは、飼い主の病を愛犬が背負って、死ぬ場合もあるほど、外の経絡は強いものなんです。
もちろん、それは愛犬だけでなく、愛している人、あるいはとても好きな喫茶店が消えてしまって、体調を大いに壊したりするなど、単なる気分を超えて、深く関係し合っている関係がこの世には存在します。
これは本人が意識しているか、否かは、まるで関係ないところも、面白いところです。