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プロ野球ビジネスのダイバーシティ戦略 改革は辺境から。地域化と多様化と独立リーグと
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付記 野球再建への提言

『プロ野球ビジネスのダイバーシティ戦略 改革は辺境から。地域化と多様化と独立リーグと』
[著]小林至 [監修]武藤泰明 [発行]PHP研究所


読了目安時間:23分
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※広尾晃著『野球崩壊』(2016年、イースト・プレス刊)収録のインタビューを転載

Appendix 1


ノビシロはまだまだある。
やる気になれば、3年で野球は大きく変わる!


▪野球は「観るスポーツ」として日本人に向いている


──野球は、なぜここまで日本人に愛されるようになったのでしょうか?



 アメリカ生まれのベースボール。日本に輸入され、“野球”という(まさ)(おか)()()があてはめた独特の訳語が示唆している通り、日本固有の発展を遂げ、国民に幅広く愛される、いわゆる「ナショナル・パスタイム」として認知されてきました。


 もともと野球は日本人に向いていると思うのです。相撲もそうですが、考える間があって、リセットができる。また一発逆転のギャンブル性、サスペンスがあります。「観るスポーツ」としてこんなに面白いスポーツはないでしょう。


 ホークス球団に在任していた際、王貞治会長と、時々、こんな話をしました。王会長が、満員のヤフオクドームのスタンドを見渡し、「いつもありがたいよね。でも、このうち、硬式野球の経験者はどれくらいいるかな?」。私が、「どうですかねえ。今、男子高校生が一学年60万人で、このうち高校で硬式野球をしているのは6万人程度です。僕らの時代は、100万人中4万人程度でした。高校で硬式野球をやらないで、別のところで新たに硬式野球をやるのは難しいでしょうから、人数はそんなものではないですかね」と言うと、「硬式野球のプレー経験がなくても、こうして観て楽しんでもらえる。野球は、『観るスポーツ』としては、よくできているんだろうね」。


 アメリカで最も人気のある「観るスポーツ」はアメリカン・フットボールですが、これも実は、本格的にプレーしたことがある人はほとんどいない。でもあれだけの賑わいがある。なかには、ルールがわからないで観ている人も結構います。野球がスリーアウトで攻守交替になることを、日本人ならばみな分かっているように、4回で10ヤード進まないと攻守交替となるというところまでは分かっても、ポジションを全部言える人は、ほとんどいないでしょう。でも、アメリカではダントツの一番人気。「やるスポーツ」としてのハードルは高くても、「観るスポーツ」として親しまれるのは、アメリカン・スポーツの特色なのかもしれませんね。



▪「ファン層の変革」と「地域密着」は福岡からはじまった


──プロ野球は、最近、観客動員を伸ばしていますね。



 実際、野球は、「やるスポーツ」としては、ハードルが高いですよ。ルールが複雑ですし、用具も高価で特殊。グラウンドは、広さも必要なら、マウンドやベースなど、特殊な構造が必要ですから。さまざまな奇跡があって、競技スポーツとしても一番になっていきましたが、これからを考えると相当に厳しいでしょう。今がピークじゃないかという悲観的な気持ちにもなります。


 それでも、プロ野球は2500万人に迫る観客動員を記録しています。なぜ、最近、こんなにお客が入るようになったか? それは、この10年の各球団の経営改革が大きいと思います。


 2004年、オリックスと近鉄の合併に端を発した「球界再編」では、球団経営の問題が、いろいろとクローズアップされましたが、そのひとつに、ファン層の「高齢化」と「男性偏在」が明らかになりました。当時、指摘されたのが、観戦者の7割が男性で、しかもそのうち7割が高齢者というものでした。要するに、半分が高齢の男性だったという。そういう産業に明るい未来はないと酷評されていました。


 ただ、ホークスについて言うと、ダイエー時代に蒔いた種が実を結びつつありました。福岡ダイエー・ホークス時代、当時の社長・(こう)(つか)(たけし)さんにインタビューをしたことがあります。その後、問題を起こして辞任することになりましたが、話をしていて、興行師としての腕は、確かなものだと感じました。

「『ピッチャーが投げるときは静かにしなければならない』とか、『試合に集中しろ』とか何を言ってるんだ、と。ホームチームで毎年70も試合をするということは、要するにお祭りですよ。

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