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私鉄特急の謎 思わず乗ってみたくなる「名・珍列車」大全
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雑学
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第13章 近畿日本鉄道──私鉄最大の路線網と特急網

『私鉄特急の謎 思わず乗ってみたくなる「名・珍列車」大全』
[著]小川裕夫 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:20分
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私鉄最大のネットワークを持つ近鉄


 大手私鉄とひと口にいっても、その規模は差が大きい。相鉄は総旅客営業キロ数が大手私鉄のなかで最も短い35・9㎞。


 一方、最大規模を誇る(きん)()(にっ)(ぽん)鉄道(きん)(てつ))は501・1㎞にもおよぶ。社名に「日本」が入るだけあって、そのスケールは大きい。近鉄の規模は相鉄に比べて13倍を超える。2位の東武(463・3㎞)と比較しても30㎞以上の差をつけている。


 近鉄のネットワークは、それほど広い。


 ところが意外にも歴史は長くない。近鉄の前身といえる奈良軌道の設立は1910年。これは関西大手私鉄で最も遅かった。奈良軌道はすぐに大阪電気軌道(大軌)と名称を変更。大阪と奈良を結ぶ線路の工事に着手した。工事で最大の難関になったのは大阪-奈良間の()(こま)(やま)で、山を()(かい)するか、トンネルを掘削するか、はたまた同区間だけケーブルカーで建設するか、経営陣たちの意見は分かれた。


 結局、大阪-奈良間の所要時間が最も短くなるトンネル掘削案が支持される。しかし、これには莫大な時間と工費を要した。現在は、けいはんな線が使用している生駒トンネルは3388m。現代なら、これくらいの距離のトンネルはめずらしくないが、大正時代にこの距離を掘削することは大変な難工事だった。


 生駒山のトンネル工事を完遂させたことで、その後の近鉄は大きく飛躍した。まさに開業前のトンネル工事が近鉄の運命を大きく分けることになった。


古くからのターミナル駅である大阪上本町駅


 近鉄の本拠地は、なんといっても大阪(うえ)(ほん)(まち)だ。


 しかし、近鉄は多くの鉄道会社を合併したためにターミナル的な駅がいくつかある。


 1970年に近鉄は上本町駅から近鉄難波駅に向けて線路を西進。わずか2㎞の延伸だったが、大阪ミナミの繁華街である難波に進出した。以降も上本町駅は近鉄の本拠地的な存在だったが、難波線の開業によって上本町駅は中間駅になった。


 さらに阪神が2009年に西大阪線(現・阪神なんば線)を難波まで延伸。これによって近鉄と阪神の線路がつながり、近鉄難波駅は大阪難波駅に改称。同時に上本町駅も大阪上本町駅と改称した。そして近鉄と阪神の相互直通運転が開始される。


 難波線の延伸開業や阪神との相互乗り入れは近鉄において大阪上本町駅の重要性を低下させる作用をもたらした。最近では大阪難波駅のほうが活気にあふれている。


 それでも大阪上本町駅発着の特急は依然として一定の本数がある。近鉄の本社も上本町にあり、近鉄にとって大阪上本町駅が重要な駅であることは間違いない。


 駅の配線を見ても、それは伝わる。大阪上本町駅は時代とともに成長を続け、9面8線という巨大ターミナルになった。ラッシュ時はひっきりなしに電車が発車し、その光景は圧巻。まさに近鉄の本拠地という風格が駅の活況から伝わってくる。


 大阪上本町駅には近鉄百貨店が併設されており、2010年には新たに大型複合商業施設「上本町YUFURA」がオープン。再開発によって中間駅になった影響を最小限に抑えようという近鉄の意思が見てとれる。


阪神との直通で魅力を増した大阪難波駅


 近鉄難波駅から改称し、さらに阪神との相互直通運転が開始されて以降の大阪難波駅は少しずつ集客力を増してきた。大阪難波駅は大阪の大動脈であるOsaka Metro()(どう)(すじ)線や南海、JRとの乗換駅でもある。さらに大阪の繁華街であるミナミの中心にも近い。その点も大阪難波駅が多くの人でにぎわう理由だ。

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