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心霊 本当にあった怖くてちょっといい話(KKロングセラーズ)
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生き方・教養
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はじめに

『心霊 本当にあった怖くてちょっといい話(KKロングセラーズ)』
[編]河越八雲 [発行]PHP研究所


読了目安時間:3分
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なぜ人は生まれ、人は死ぬのか



 私は小さい頃から夢見がちな少年だった。九州の離島で育ったので、まわりは田んぼや里山ばかり。


 集落に商店は一軒あるばかりで、日用品とお菓子が少し置いてあった。一円玉で「スズメのタマゴ」というお菓子が二個買えた。


 小学校は一学級。生徒も三〇人くらいで、たくさんの集落から通ってきていた。


 トンボがヤゴから脱皮して、朝露に濡れながら飛び立つばかりのところによく遭遇したものだ。桑の実や、野イチゴ、ヤマモモなど、季節の木の実も豊富だった。


 そんな中で、幼少の頃に、三人の死と向かい合った。


 二人は祖父母。もう一人は同級生だった。死者と向かい合うのは怖かった。



 五〇年も前の当時の離島の生活は貧しかった。本土と違い、学校給食はまだ、なかった。それで、お昼は弁当なのだが、お米も手に入りにくい頃で、麦飯でもあればいいほうだった。


 同級生の彼は、ご両親が日雇い労働者だったので、収入が不安定で、弁当を持って来れなかった。雨の日には収入がないからだった。そんな時、彼は昼を校庭で過ごしていた。


 彼は学校で一目置かれたいじめっ子だった。親の愛がたりなかったのではないだろうか。誰かに振り向いて欲しかったのではないだろうか。


 仲間を二、三人つくって、気の弱そうな男の子をよくいじめていた。


 その彼が突然死んだ。


 赤痢が流行ったり、天然痘が出たりして、田舎暮らしには危険があった。その中で、みなたくましく生きていたのだが、ある日、あっけなく肺炎で、彼は死んでしまった。


 参列した葬儀の時に、彼の父が、彼の母をみんなの前で(なじ)っているのが聞こえてきた。

「どうして、早く医者に見せなかったのか」


 お母さんは、涙をいっぱいためて、反論もしないで嗚咽していた。お金がなくて、医者に診せられなかったのだと、後になって両親からきいたことだ。


 あの日の同級生の死は衝撃だった。昨日までいた人が、今はいないのだ。

「死とは何か」恐ろしくもあり、不思議でもあった。



 どうして、人は生き、死ぬのか。


 それを知りたいと思った。


 日本の中世には、『日本霊異記』という仏教説話集がある。その本には、様々な不可解なお話が紹介されている。現代人には信じられないような話ばかりだ。


 しかし、本書でご紹介したように、現代でも、ごくごく親しい人々の中に、不思議な霊の体験をした方は多数いらっしゃる。神仏の臨在を感じとる人も多い。

「人は何のために生きるのか?」は永遠のテーマだからだと思う。


 そして、「人はどうしたら幸福に生きられるのか」も永遠のテーマだ。


 生き方が間違っていたために、迷う霊もいる。霊の存在を教えるために、わざわざ出てくる霊もいる。脳の作用、「夢」と言い切るには不可解な夢も数多い。



 日本霊異記が物語っていることは、おおよそ次の点に集約できるかもしれない。


 ●あの世はある。


 ●神仏はおわします。


 ●神仏への尊崇が、あなた方の幸福のもとい。


 これを、さまざまな怪異な現象を紹介することで、「正しい生き方」の理解が深まるようにしたのが『日本霊異記』である。


 奇跡や怪異は、何もあなただけに起こっているものではない。


 どの人にも、霊の導きはある。


 父母や祖父母、亡き妻、亡き夫が、いとしい人が、いつもあなたのことを慈しみ深く見守ってくれている。そして、間違った生き方をしている人には、霊の警告があったりする。


 だから、いとしい霊の導きに感謝し、勇気を出して、明るく前向きに生きてみることです。


「あなたは、けっして独りぼっちではないのです」



  令和元年七月吉日

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