読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-2
kiji
0
0
1291602
0
宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち
2
0
0
0
0
0
0
ルポ・エッセイ
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
3章 北翔海莉 名作レビューで大抜擢 〜歌劇団入団〜

『宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち』
[著]松島奈巳 [発行]PHP研究所


読了目安時間:14分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ

『おとめ』には個人情報まんさい


 中学校や高校時代のわが身に置きかえて、想像してほしい。学期ごとにクラス担任から手渡される成績表を廊下に一斉に貼りだされたら、イヤじゃないか。


 そんな泣き言は、宝塚では通用しない。


 どんなタカラジェンヌでも、プロフィールに「入団時の成績は、40人中6番」といった具合に過去の成績が記される。こんな個人情報がなぜわかるかといえば、毎年4月に発売される『宝塚おとめ』という刊行物で公表されているからだ。『宝塚おとめ』とは、いわばタカラジェンヌ名鑑。身長・出身地・出身学校などが各組の学年&成績順に掲載され、巻末には初舞台生が顔写真つきで成績順にのっているのである。


 85期が入団した1999年版『宝塚おとめ』で、柚希礼音は2番目に掲載されている。


 よく柚希のプロフィールで、「宝塚音楽学校を男役首席で卒業し、宝塚歌劇団に入団」と記される。この表現はいわば苦肉の策で、正確を期すなら、



 「宝塚音楽学校を、全体2番、男役首席で卒業」



 85期の首席は、別の娘役だったのである。


 しばらくの間、この点がおおいなる疑問だった。


なぜ2番?


 入団ほどなくして、「柚希礼音ってスゴいらしい」「十年にひとりの逸材が入団した」という噂が漏れ伝わっていた。それならなぜ2番なんだ。そんなにもスゴい柚希礼音よりも成績が上なら、二十年にひとりの天才じゃないか、と。


 しばらくして、ある解説を耳にした。真偽のほどは確かめようがないのだが、


 「成績だけでいったら、文句なく柚希礼音が全体の首席だったそうです。実際に、歌劇団もそうしたかった。でも宝塚は、スポンサーとの関係が深い。具体的にはイメージガールに起用して知名度アップに貢献してくれたり、貸切公演や団体動員があります。85期については、さる筋から、『初舞台生の首席は、娘役にしてもらえたら』という要請があったと聴いています。イメージガールには、娘役の方が起用しやすいという事情があったんでしょう。その際、首席入団というハクも必要だったんでしょう。だから85期は娘役が首席になり、柚希礼音は1つ順位を下げたわけです」。


 単なる噂話のレベルに過ぎないかも知れないが、入団後、歌劇団内外で流布されていた解説だけに、参考として記した次第である。


天才演出家が残した傑作ショー


 2番じゃダメですか?


 そんなこと、まったくないっす。


 初舞台を踏んでからの快進撃には、目を見張るものがある。そもそもデビューからして、衝撃の登場だった。


 8540名が初舞台を踏んだのは、傑作ショー『ノバ・ボサ・ノバ』。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:5820文字/本文:6889文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次