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宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち
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ルポ・エッセイ
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6章 天海祐希(再掲) 異例人事の残したもの 〜トップ就任〜

『宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち』
[著]松島奈巳 [発行]PHP研究所


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昇進スピードで年次が逆転


 トップスターとは、なんぞや?


 この問いかけに、前掲した元・支配人が明確に答えている。


総支配人である私が劇場の中を歩いていると、顔見知りのお客様が駆け寄ってこられます。そこでのご意見もとても貴重なものです。

「今度の芝居、脚本はとても良いし、音楽も素晴らしい!」・・・・・・ああ、良い評価を頂いた・・・・・・と思っていたら続けて「でもね、トップの〇〇さん、ちっともカッコよくないわ」。実は、これは最悪の評価です。宝塚歌劇はトップスターが「立っている」(カッコいい)ことが公演成功の絶対条件なのです。

(森下信雄『元・宝塚支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略』)



 本章では、天海祐希の月組トップ就任を例に、宝塚のスターシステムについて考えてみる。月組のトップスターは、下記のように変遷している。


1990年12月~涼風真世67期)
1993年8月~天海祐希73期)
1995年12月~久世星佳69期)
1997年5月~真琴つばさ71期)
2001年7月~紫吹淳72期)
2004年3月~彩輝直76期)



 久世星佳の就任以降、天海より年次の高いトップが3人も続くことになった。しかも演技派の久世星佳、生粋のエンターテイナー真琴つばさ、屈指のダンサー紫吹淳と、いずれも人気・実力者でありながら、過去に例のないスピード昇進をはたした天海祐希の(こう)(じん)を拝したことになる。


 研究科1年生の天海は、『ミー&マイガール』新人公演で初めての主演をはたす。1989年には、ニューヨーク公演メンバーに選出。研究科5年時の1991年には、早くも男役二番手の立場につく。異例の出世をとげた柚希礼音でさえ、二番手は9年目である。


 トップスター就任は、初舞台から7年目。実年齢で25歳の折だった。


「容姿だけでトップに」


 あまりにも早いトップ就任は、天海にとっても必ずしもプラスばかりではなかった。20代半ばの若さで、そもそも自ら進んで志願した道ではなかったがゆえ、公演全体を束ねるトップスターは荷が重かったのではないだろうか。


 たとえば男役10人余りが黒燕尾をまとい、ビシっとダンスをキメる群舞がある。主演や大役への抜擢に追われて、天海のダンス技術は歌劇団入団後にもグっと成長したとは見えなかった。猛スピードでスター街道を(ばく)(しん)したために、休息をとってリフレッシュしたり歌やダンスのレッスンに打ちこむ時間的余裕はなかった。

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