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宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち
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ルポ・エッセイ
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9章 明日海りお ハイブリッドな トップ・オブ・トップ 〜退団〜

『宝塚歌劇 柚希礼音論(東京堂出版) レオンと9人のトップスターたち』
[著]松島奈巳 [発行]PHP研究所


読了目安時間:14分
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東京・渋谷にも見参


 2014年、宝塚歌劇団は創立100周年を迎えた。


 記念式典、テレビの特別番組、10年に一度開催される運動会など、定期公演に加えて大小あわせたイベントが目白押しとなった。7章でふれた武道館リサイタルが開かれたのも、この年。柚希礼音は「歌劇団の顔」として大車輪の活躍を見せた。


 宝塚大劇場の初日は、元旦。小池修一郎のオリジナル大作『眠らない男・ナポレオン』で100周年の幕が切っておとされた。3月に東京での千秋楽を迎えた後も、息つく間もない。5月には、東京・渋谷のランドマークタワー「渋谷ヒカリエ」に併設された劇場「東急シアターオーブ」(2000席)で、新作『太陽王~ル・ロワ・ソレイユ~』の公演がはじまる。


 慣れない劇場は、出演者にとって大きな負担になる。楽屋の位置も違うし、ステージのサイズも異なる。慣れ親しんだ宝塚大劇場なら、目をつむっても楽屋まで到着できるだろうし、ステージで「センターとって」と指示されれば反射的に定位置をとれるだろう。おまけに、初顔合わせの劇場スタッフに囲まれることにもなる。


 柚希は、6月の千秋楽まで『太陽王』の主演をつとめあげた。これでひと息とはいかず翌7月には、2本立の大劇場公演『The Lost Glory』『パッショネイト宝塚!』に突入する。『The Lost Glory』は、シェイクスピアの『オセロ』を下敷きにした新作ミュージカル。専科の轟悠とのダブル主演となった。


運動会にかけた星組のレジェンド


 10月には宝塚名物「大運動会」が大阪城ホールで開催されたが、柚希にとってはかなりのプレッシャーになっただろう。元来、星組はイベント系に一丸となって取り組み、結果にこだわるカラーがある。その姿を具現していたのが、男役トップスター紫苑ゆう(64期)だった。退団の挨拶では、


私は宝塚が大好きです。私は宝塚が死ぬほど好きです。私は宝塚を心から愛しています。この気持ちだけは誰にも負けません。どんな時でも、どんな目に遭っても、ただ大好きな宝塚に居る。それだけでいつも本当に幸せでした。



 80周年記念の大運動会は、1994年の10月に開催された。会場は、現在はオリックス・バファローズとなった「阪急ブレーブス」の本拠地・西宮スタジアム。この年の12月に退団を控えていた紫苑ゆうは、開会前から高らかに優勝を宣言する。紫苑の大号令は鬼監督の号令一下に等しく、星組生は「優勝を逃したら………」と肝をひやしていた。徒競走では解説の岸香織が「稔幸が、外マタ(=ガニマタ)で走っております」と実況解説したように、星組生だけが恥も外聞もなくわき目もふらず、真剣度が飛びぬけていた。

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