『ジョッキーズ 歴史をつくった名騎手たち』
[著]島田明宏
[発行]イースト・プレス
2019(令和元)年の第39回ジャパンカップはレース史上初めて外国馬の出走ゼロで行われた。そのかわり、外国人騎手のラインナップは超豪華で、ランフランコ・デットーリ、ライアン・ムーア、クリストフ・スミヨン、ウィリアム・ビュイック、オイシン・マーフィー、そして、JRAの騎手となっているクリストフ・ルメール、ミルコ・デムーロと、世界の一流どころが顔を揃えた。さらに、地方競馬出身の岩田康誠がいたので、出場した15人の騎手のうち過半数の8人が、JRAの競馬学校の卒業生ではなかったわけだ。
こうした傾向が顕著になったのは、2010年代に入ってからだ。2010年以降、外国人騎手が勝ったJRA・GⅠを見ていくと、こうなる。
2010年 天皇賞・春(C・ウィリアムズ)、スプリンターズS(H・ライ)、天皇賞・秋(C・スミヨン)、エリザベス女王杯(R・ムーア)、朝日杯FS、有馬記念(M・デムーロ)
2011年 高松宮記念(U・リスポリ)、NHKマイルC、朝日杯FS(C・ウィリアムズ)、天皇賞・秋(N・ビンナ)、エリザベス女王杯(R・ムーア)
2012年 天皇賞・秋、朝日杯FS(M・デムーロ)
2013年 桜花賞(C・デムーロ)、皐月賞(M・デムーロ)、ジャパンC、朝日杯FS(R・ムーア)、ジャパンCダート(C・ルメール)
2014年 高松宮記念(M・デムーロ)、ジャパンC(C・スミヨン)
2015年 高松宮記念(Z・パートン)、皐月賞、日本ダービー、チャンピオンズC、朝日杯FS(M・デムーロ)、マイルCS(R・ムーア)、阪神JF(C・ルメール)
2016年 フェブラリーS、桜花賞、スプリンターズS、エリザベス女王杯(M・デムーロ)、NHKマイルC、菊花賞、阪神JF、有馬記念(C・ルメール)、天皇賞・秋(R・ムーア)
2017年 フェブラリーS、宝塚記念、スプリンターズS、菊花賞、エリザベス女王杯、マイルCS、(M・デムーロ)、ヴィクトリアマイル、オークス、日本ダービー、秋華賞(C・ルメール)、ジャパンC(H・ボウマン)、チャンピオンズC(R・ムーア)、ホープフルS(C・デムーロ)