『[図解]宮本武蔵と「五輪書」 仕事に使える絶対不敗の法則』
[著]武田鏡村
[発行]PHP研究所
幾つになっても現場に立って教える
◆机上では現実を認識できない
島原の乱で原城を果敢に攻めて負傷した武蔵は、時に五十四歳である。当時では、老年といえる年齢であるが、それにもかかわらず実戦の現場に立って、十数人とはいえ部下を率いて攻防の中に身を置いている。
現在でも五十代になると、現場から疎遠になってしまうものであるが、武蔵はあくまでも現場を重視している。その姿勢には見習うことはあっても、負傷したということで批判することはできない。
幾つになっても、現場に立って、現場を通して現実を確認して、それを自分の叡智にすることである。机上で物事をとらえていては、現実を正しく認識することはできない。