『明るい開き直りのすすめ(KKロングセラーズ)』
[著]岩崎恵一
[発行]PHP研究所
二度目の結婚と初めての家族
勤務していた英会話スクールの管理職の方から「田舎へ戻って、英会話スクールを共同経営しませんか」とのオファーをいただきました。
その人の田舎も私と同じく佐世保で、人事部に保管している履歴書を会社に内緒でパートナー検索のために閲覧していたらしいのです。そこで同郷の私がヒットして、退職理由も母危篤のため田舎へ帰郷だったので、即連絡したとのことでした。
彼の東京の自宅を訪れ、母は関東で仕事をしており、母危篤の退職理由は英会話学校の実情を知るために、三カ月おきに異なる英会話学校に潜伏するための手段だったことを説明しました。それならなおさら話は早いということになり、佐世保に帰って、英会話スクールのパートナーになることに同意しました。
もちろん、父は飛び上がって喜び、私の出資負担金ローンの保証人になってくれました。
問題は、出会ってまだ三カ月の彼女の存在です。彼女は、英会話スクールの生徒でした。出会う二週間前にアメリカ人の妻との離婚が成立したばかりで、正直すぐに結婚する気はありませんでした。
しかし、遠距離恋愛では痛い目にあっていますし、経験上もうやりたくなかったので、思い切って田舎についてきてくれるよう、お願いしました。
もちろん結婚しようということです。
私にとっては出会って三カ月なのですが、以前に私は彼女の家族と出会ったことがあるらしいのです。
アルバイトでテレビ番組やドラマのエキストラをやっていた時期があったのですが、その時一度だけ時代劇に出演しました。私の風貌を見ればおわかりになると思いますが、メキシコでメキシコ人にメキシカンと間違われるくらいですので、チョイ役の分際で主役の近藤真彦さんを、かなり悪い意味で食っていたらしいのです。一家全員で私を指差し、大笑いしたそうです。
今年で結婚生活十七年目を迎え、現在二人の可愛い女の子に恵まれています。
私が身勝手、無鉄砲、無計画な人間なので、今まで迷惑ばかりかけましたが、これからは心を入れ替え、キャンピングカーで家族とアメリカ一周旅行ができるよう頑張ります。